研究課題/領域番号 |
07457033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | (財)大阪バイオサイエンス研究所 |
研究代表者 |
裏出 良博 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第2研究部, 副部長 (10201360)
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研究分担者 |
金岡 禧秀 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 研究員 (40271514)
松村 人志 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 副部長 (50173886)
早石 修 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 所長, 部長 (40025507)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 睡眠 / 覚醒 / プロスタグランジンD2 / プロスタグランジンD合成酵素 / 遺伝子工学 / ノックアウトマウス / リポカリン / ベータートレース / 遺伝子ノックアウト / プロスタグランジン / クモ膜 / 脳脊髄液 / 精液 |
研究概要 |
ラットおよびヒト脳における主要プロスタグランジンであるプロスタグランジンD2は、強力な睡眠誘発作用を示し、痛覚や臭覚の制御などの多彩な中枢作用を示す。中枢神経系におけるプロスタグランジンD2の生合成反応を触媒し整理的睡眠調節の鍵を握る酵素と考えられているリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素は、そのcDNAクリーニングの結果、各種の分泌蛋白質で構成されるリポカリンファミリーに属する唯一の酵素であることが判明した。本酵素は脳・脊髄などの中枢神経系や雄性生殖器に分布し、βトレース蛋白質として脳脊髄液や精液中に分泌される。本酵素は疎水性リガンドの輸送蛋白質が進化の過程で活性中心アミノ酸(Cys65)を獲得して酵素に進化したと考えられるが、他のリポカリン蛋白質と同様、レチノイドや甲状腺ホルモン・胆汁色素などの疎水性物質を特異的に結合する特性を保持していた。本研究では、ジーンターゲティングの手法を用いてリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素の遺伝子変異マウスを作製し、分泌型の本酵素がプロスタグランジンD2の生合成酵素として機能すると同時に、疎水性生理活性物質の輸送蛋白質としても機能する可能性を検証することを目的とした。そこで、マウスの本酵素遺伝子を単離し、本酵素遺伝子を欠損したノックアウトマウスを作製した。その結果、遺伝子欠損ホモ・マウスが得られ、本酵素の遺伝子欠損は致死性を伴わないことが判明した。又、得られた遺伝子欠損マウスを用いて、その遺伝子欠損が繁殖率の異常や痛覚反応の異常をもたらすことを証明した。さらに、マウスの本酵素cDNAを大腸菌内で発現させた遺伝子組替え型酵素を用いで、世界で初めてリポカリン型PGD合成酵素の結晶化に成功した。
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