研究課題/領域番号 |
07457036
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
野澤 義則 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021362)
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研究分担者 |
坂野 喜子 岐阜大学, 医学部, 助手 (50116852)
中島 茂 岐阜大学, 医学部, 講師 (60188935)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 情報変換系 / C2セラミド / ホスホリパーゼD / アポトーシス / C6細胞 / CPP32 / ホスホリパーゼ |
研究概要 |
TNF(腫瘍壊死因子)によるアポトーシス誘発に各種膜脂質情報変換酵素が関与しているとされているが、それらの調節機構はほとんど明らかにされていない。そこで、アポトーシスを引き起こすことが知られているセラミドの下流シグナルについて特にホスホリパーゼD (PLD)の関与について、ラット好塩基球性白血病RBL2H3細胞,グリアC6細胞や褐色細胞腫PC12細胞を用いて詳しく検討した。 C6細胞を膜透過性C2セラミドで処理すると、時間経過に伴う核DNAの断片化を生じアポトーシスが誘導されることがわかった。この誘導過程でADPリボシル化因子(ARF)依存型ホスホリパーゼD (PLD)の活性は徐々に減少し、12時間後では10%以下であった。ARF依存性PLDのアイソザイム[PLD1a, 1b, 2)が明らかにされラットからクローニングした。これらPLDのmRNAがアポトーシス誘導課程で変動し、rPLD1a, 1bのmRNAは著しく減少するが、rPLD2は逆に増加した。PC12細胞では同様にセラミドにより形態変化と核DNAの断片化が見られ、アポトーシスが誘導された。セラミド処理後12時間で一過性にICE-様プロテアーゼCPP32の活性が増加した。また、BCL-2を過剰発現させたPC12細胞ではセラミドによるアポトーシス誘導が見られず、セラミドによるアポトーシスとICE関連因子によるアポトーシスの関連性が明らかにされた。C2セラミドを処理したRBL細胞は抗原刺激によるPLDの活性化が著しく減少した。この原因としては、細胞外からのカルシウム流入の阻害による細胞内カルシウム濃度の上昇が阻止されたためであった。また、C2セラミド処理によるPKCαの細胞膜移行の阻害もPLD活性化の抑制の原因であることが示された。以上の結果は、C2セラミドの下流シグナルにPLD活性化とICE関連因子によるシグナル連携が関与していることを示唆した。
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