研究課題/領域番号 |
07457038
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 東亜大学 (1997) 京都大学 (1995-1996) |
研究代表者 |
奈良 安雄 東亜大学, 工学部, 教授 (80116417)
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研究分担者 |
澤村 誠 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 助手 (00187303)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 脳卒中易発症ラット / 食塩感受性 / 連鎖解析 / 食塩感受性高血圧 / 連鎖分析 / マイクロサテライト / ウイスター京都ラット |
研究概要 |
我々は脳卒中易発症ラット(SHRSP)と正常血圧ラット(WKY)とから作製したF2ラット(雄性125匹、雌性115匹)を対象に性差による食塩感受性の差異および食塩感受性原因遺伝子の検索を行った。その結果、(1)食塩負荷による血圧上昇が雌雄で異なっていること、(2)食塩感受性原因遺伝子が雌雄で異なった染色体上にあること、すなわち、(3)雄性の場合は短期の食塩負荷(12日間)で変動する血圧と連鎖する領域は明らかでないが、長期食塩負荷(7か月間)による食塩感受性遺伝子は第10染色体に存在すること、しかし、(4)雌性の場合は短期、長期食塩負荷高血圧ともに原因遺伝子は第3染色体上に存在し、短期と長期ではその候補領域が異なること、さらに、(5)雌性の短期食塩感受性候補領域は第3染色体上のD3Mgh12座位を挟んで20cM以内に存在すること、(6)この領域に水電解質バランスに関係するNa-K-2Clcotransporter(NKCC2)遺伝子が存在するとの報告から、この遺伝子を単離、クローニング、シークエンスし、両系統間の3'末端非翻訳領域、(978bp)に1塩基置換のあることを明かにし、(7)この変異を基にMutagenicallyseparated PCR用のプライマーセットを開発し、連鎖解析を行った結果、(8)NKCC2遺伝子はD3Mgh12座位から2cM離れた位置に存在すること、また、(9)この座位は短期の食塩感受性高血圧と強く連鎖すること、(10)NKCC2遺伝子の発現は脳、肝臓、心臓、小腸、精巣の各臓器では見られず、腎臓にのみ認められること、などを明らかにした。また、雌性食塩感受性原因遺伝子が上記侯補領域にあることを証明するにはコンジェニック系統を作製して調べる必要があり、その系統作製のための交配を繰り返し、現在、4代目に至っており、さらに、数代の交配を繰り返す必要がある。
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