研究課題/領域番号 |
07457142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
戸田 剛太郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40090500)
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研究分担者 |
石川 智久 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10260944)
高橋 宏樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80256403)
相沢 良夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90147273)
銭谷 幹男 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (70138767)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 自己免疫性肝炎 / 類洞壁内原細胞 / 内皮細胞抗体 / スルファチド / ヘパリン / 類洞壁内皮細胞 / 類洞内皮細胞 / 内皮細胞 / 自己抗体 / 肝類洞内皮細胞 |
研究概要 |
自己免疫性肝炎における肝細胞障害機序について従来より肝細胞膜抗体の出現を基盤にした抗体依存性細胞介在性細胞障害(antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity,ADCC)が関与していると考えられてきた。われわれはラット肝類洞壁内皮細泡を用いて肝類洞璧内皮細胞に対するIgGクラスの抗体を種々の慢性肝疾患患者について検索した。その結果、B型慢性肝炎、C型慢性肝炎、原発性胆汁性肝硬変患者における本抗体陽性率はそれぞれ7.9、5.9、13.0%に過ぎないのに対し、自己免疫性肝炎患者の97.1%と高率に本抗体が検出された。また、本抗体が肝類洞壁内皮細胞に対して障害作用を示すことを明らかにし、自己免疫性肝炎では、ADCCのみならず肝類洞壁内皮細胞障害に基づく循環障害も肝細胞障害の発現に関わっている可能性を示した。患者血清由来のF(ab')_2をウシ頸動脈内皮細胞で吸収するとラット類洞内皮細胞との反応性は消失したが、ラット肝細胞、ラット由来の培養細胞株dRLh84による吸収では消失しなかった。したがって、本抗体は内皮細胞特異的エピトープを認識していると推測された。ヒト肝類洞璧内皮細胞、ヒト臍帯血管内皮細胞を用いた検索でも内皮細胞抗体が自己免疫性肝炎患者血清中に存在することを示した。また、私達は自己免疫性肝炎患者血清中にはスルファチド抗体が高率に、また、自己免疫性肝炎特異的に出現することを報告してきたが、本抗体がヘパリンと強い交叉反応性を示すことを明らかにした。このことは内皮細胞抗体の標的抗原が内皮細胞表面に存在するヘパリンである可能性を示している。
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