研究課題/領域番号 |
07457162
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木村 時久 東北大学, 医学部, 助教授 (00004945)
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研究分担者 |
庄司 優 東北大学, 医学部, 助手 (10226300)
太田 耕造 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (10185267)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | GABA / Glutamate / GAD / Vasopression / Hypertension / Brain / Amino acid / microdialysis / Vasopressin / mocrodialysis / バゾプレシン / 微小透析法 / SHR |
研究概要 |
血圧と体液の調節に視床下部ニューロンの活性アミノ酸が関与する事が知られている。特に、γ-aminobutylic acid(GABA)は抑制的に、glutamate(Glu)は賦活的に作用する。 本実験では自然発症高血圧ラット(SHR)の視床下部ニューロンのGABA、Glu産生、分泌動態に異常がある否かを知るために、下記について検討した。1)NaClの負荷による傍室核(PVN)におけるGABA、Glu分泌と血圧およびvasopressin(AVP)分泌の変化2)出血刺激によるPVNのGABA、Glu分泌とAVP分泌3)視床下部におけるglutamate decarboxylase(GAD)活性と血圧の変化4)視床下部におけるGAB-mRNA発現と血圧変化。尚、上記の対象としては正常血圧のWKYを使用した。 高張食塩水負荷では、SHRはWKYに比し血圧は上昇して、AVP分泌は亢進していた。この時、PVNのGABA活性はWKYに比してSHRでは低下していた。SHRとWKYの同程度の出血刺激に対してAVP分泌はSHRで亢進していた。この時、PVNのGABA分泌はSHRで低下していた。11週齢のSHRのGAD活性は同週齢のWKYと比べると低く、GABA分泌の低下に一致した所見であった。また、GADmRNAもWKYに比してSHRでは低下している事からGADの産生の低下がその分泌の低下に関与すると考えられた。 以上の結果によりSHRの高血圧の発症にはGABA分泌の低下が関与し、これはGADの産生低下に関係すると考えられた。GAD産生低下には遺伝子レベルでの異常がGADの合成に影響し、これが高血圧の遅発的発症の原因となると推察された。この点のさらなる研究が将来必要と思われた。
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