研究課題/領域番号 |
07457163
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 力 東京大学, 保健管理センター, 講師 (60251245)
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研究分担者 |
塩島 一朗 東京大学, 医学部(病), 医員
小室 一成 東京大学, 医学部(病), 助手 (30260483)
矢崎 義雄 東京大学, 医学部(病), 教授 (20101090)
水野 健彦 東京大学, 医学部(病), 医員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 心筋細胞 / ドミナントネガティブ法 / ERK / 伸展負荷 / Ras / Src / Csk / ノルアドレナリン / MAPキナーゼ / Raf-1キナーゼ / α1受容体 / β受容体 |
研究概要 |
我々は、心筋細胞に伸展刺激を加える独自の装置を用いて心筋細胞肥大に関与する細胞内情報伝達経路を解析し、これまでに、伸展刺激により、Cキナーゼ(PKC)、extracellular signal-regulated kinases(ERKs)の活性化がおこり、核内癌遺伝子の発現や、蛋白合成が増強されることを明らかにしてきた。しかし、伸展刺激によるERKの活性化に至る経路は未だ不明である。そこで、新しい手法を用いてERKの上流について検討した。 ラット新生児培養心筋細胞に伸展刺激を加え、ERKを免疫沈降後、その活性をin vitroで測定した。同時にERKカスケードの上流に存在すると考えられる、種々のリン酸化酵素を特異的に阻害する分子をdominant negative mutant法で過剰発現させ、ERK活性を解析した。その結果、伸展刺激後、ERKは3分より上昇し、約8分をピークに活性化した。PKCのdown-regulation後、伸展刺激によるERK活性の上昇が部分的に抑制された。さらにdominant negative mutant Raf-1をERKと同時にトランスフェクションすると伸展刺激によるERKの活性は完全に抑制されたが、dominant negative mutant Rasあるいは非受容体型チロシンキナーゼであるSrcファミリーを特異的に阻害するC-terminal Src kinaseを同時にトランスフェクションしてもERKの活性は影響を受けなかった。加えて、Rasと同じ低分子量GTP結合蛋白質であるRhoを特異的に阻害するRho GTP dissociation inhibitorを同時にトランスフェクションすると、伸展刺激によるERKの活性は70%抑制された。以上より、伸展刺激によりERKは活性化するが、Src及びRasの経路は重要でなく、PKCあるいはRhoからRaf-1を介する経路が重要であることが判明した。
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