配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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研究概要 |
1.IDDMの発症感受性遺伝子:HLA抗原遺伝子の解析 DQα鎖遺伝子、DQβ鎖遺伝子解析に続き、DRβ鎖遺伝子の解析を行った。IDDMではDRB11501が有意に低く、0405(S)、0901(V)が有意に増加していた。何れも非Aspであり、白人の発症を規定しているDQβ鎖遺伝子と同じ遺伝子型がDRβ鎖遺伝子に見られた。唯一の例外はDRB1 0802(D)でIDDMで有意に増加していた。この結果、日本人IDDM発症感受性を規定している遺伝子型はDQA1(R),DQB1(D),DRB1(nD)のhomozygotesの発症危険率が2.87と最も高いことが明らかになった。日本人ではDRβ鎖遺伝子が、DQβ鎖遺伝子より強く発症に関わっていることが示唆された。 2.小児期発症IDDM,NIDDMのミトコンドリア遺伝子異常 小児糖尿病患児のミトコンドリア遺伝子異常3243A-G,3316G-A,3394T-C変異に次いで、Aldehyde Dehydrogenase 2 gene,NAD(P)H:oxidoreductase(NQ01,DT diaphorase)について検討した。DT diaphoraseはミトコンドリアの抗酸化作用を有する重要な酵素で、IDDMでは有意に変異アリルの頻度が高く、609C-T遺伝子多型のホモ接合体の頻度が低値であった。この事は、IDDM発症における膵β細胞の抗酸化作用が低下し、膵β細胞障害を起こしやすくしている可能性が考えられた。 3.IDDM発症時の自己抗体・CoxBウイルスの同定 IDDMの発症時の血清ICA,GAD、抗インスリン抗体、最も新しいICA512(IA-2)について検討した。38例の発症間近な症例に於いて20例(52.6%)が陽性であった。また発症時の血清よりCoxBウイルス特異的mRNAをRT-PCR法にて同定を試みたが、今の所陽性者は見つかっていない。 4.小児期発症インスリン依存性糖尿病児の長期予後に関する研究 1973-1992年に北海道で発症した450例の長期予後について調査した。また、種々の国際共同研究に参画し、国内共同研究を組織し、研究した。
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