研究課題/領域番号 |
07457217
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
岡島 史和 (1996) 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (30142748)
近藤 洋一 (1995) 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (70008598)
|
研究分担者 |
正 公枝 群馬大学, 生体調節研究所, 教務員 (40201561)
戸村 秀明 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (70217553)
近藤 壽彦 群馬大学, 生体調節研究所, 講師 (10162108)
岡島 史和 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (30142748)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
|
キーワード | 甲状腺 / 甲状腺刺激ホルモン / カルシウムイオン / アデニル酸シクラーゼ / アデノシン / ホスホリパーゼC / スフィンゴシン1ーリン酸 / バセドウ病 / スフィンゴシン1リン酸 / TSH / カルシウムレスポンス / G-タンパク質 / 受容体遺伝子 / 情報伝達系 / cAMPレスポンス / 増殖制御 |
研究概要 |
我々は神経シグナルと考えられるアデノシンがラット甲状腺細胞においてTSHのAC/cAMP系活性を阻害し、一方でPLC/Ca^<2+>系活性を増強することを発見した。甲状腺細胞におけるCa^<2+>動員性シグナルとしてはノルエピネフリン、アセチルコリン、さらに我々が見いだしたATPなどが知られていたが、最近、我々はスフィンゴシン1リン酸(S1P)、スフィンゴシルホスホリルコリン(SPC)などのリゾスフィンゴ脂質も甲状腺細胞において強力なCa^<2+>動員性シグナルとなることを見いだした。本研究では甲状腺におけるこのようなPLC/Ca^<2+>系の生理、病理的役割を明らかにするために計画された。 (1)ヒト甲状腺細胞でも、TSHとアデノシンのクロストークによるPLC/Ca^<2+>系制御機構の存在を証明した。 (2)COS細胞における受容体、G蛋白遺伝子またそのミュウタント遺伝子の発現実験によりこのアデノシンとTSHのクロストーク機構を解析した結果、アデノシンによるTSHの2つの作用の修飾はいずれも単一種のG蛋白(G_i2またはG_i3)でもたらされること、また、G蛋白は通常、受容体刺激でα、βγサブユニットに解離するがαサブユニットがAC/cAMP系活性阻害を、βγサブユニットがPLC/Ca^<2+>系活性増強を仲介していることが判明した。 (3)バセドウ病患者IgGがアデノシン存在下でPLC/Ca^<2+>系を活性化し甲状腺刺激(TSAb)活性の新しい測定法になりうることが示された。 (4)S1P、SPCなどのリゾスフィンゴ脂質は、おそらく細胞膜受容体を介しPLC/Ca^<2+>系、H_2O_2産生、細胞増殖などを調節し、甲状腺の新規アゴニストとして機能していることが示唆された。
|