研究課題/領域番号 |
07457231
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
斎藤 英彦 (齊藤 英彦 / 齋藤 英彦) 名古屋大学, 医学部, 教授 (20153819)
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研究分担者 |
小嶋 哲人 名古屋大学, 医学部, 助手 (40161913)
谷本 光音 名古屋大学, 医学部, 助手 (10240805)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 血栓性素因 / protein S欠損症 / 分泌異常 / 血管内皮 / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / Ryudocan遺伝子 / プロモーター活性 / 血液流動性 / 生理的凝固阻止因子 / プロテインC / プロテインS / Ryudocan |
研究概要 |
プロテインCNagoyaはI型プロテインC欠乏症のヘテロ接合体で、異常プロテインCが粗面小胞体に局在していることが示された。GRP78はGRP94は哺乳動物細胞の粗面小胞体に存在する分子シャぺロンととして免疫グロブリンの適切な折れ畳みに必要な蛋白で、分泌不全変異型の免疫グロブリンは適切な折れ畳みを示さず、GRP78の変異型分子への結合が分泌型分子よりも強固であることが分泌不全の原因であると考えられている。プロテインCも同様な分子シャぺロンの作用により粗面小胞体内での折れ畳みが行われている可能性があり、プロテインCNagoyaが正常プロテインCより多くのGRPsと結合していたことは分泌障害におけるこれらの分子シャペロンとの関与を示唆する所見であった。 また、Type I protein S欠損症の一家系においてArg474(CGT)->Cys(TGT)の遺伝子異常を同定したが、本家系におけるprotein S欠損症の分子病態は、異常protein SがmRNAのレベルまではほぼ正常に転写を受けるものの、蛋白に翻訳される段階でArg474からCysへの置換により正常な構造形態をとることできず、分泌障害ならびに細胞内でのdegradationを受けるためprotein S欠損症が引き起こされているものと想定された。 抗ヒトRyudocan特異抗体を用いたヒトRyudocan分子の分離精製、細胞外リガンド分子の検索とそれらの相互作用、ならびに組織免疫学的な本分子存在様式を検討した結果、血管内皮HSPG・Ryudocanは、MKを介しての末梢神経系のネットワーク形成、bFGFを介しての生体内で細胞増殖、動脈硬化、血管新生、さらにはTFPIを介しての抗血栓性に深く関与していることが示唆され、生体内多機能分子であることが明らかとなった。
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