研究課題/領域番号 |
07457235
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
溝口 秀昭 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70049021)
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研究分担者 |
和田 眞紀夫 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00240557)
寺村 正尚 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40188686)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 血小板産生 / トロンボポエチン / シグナル伝達 / サイクリンB1 / 転写因子 / 巨核球 / c-Mplリガンド / 巨核球産生 |
研究概要 |
ヒト巨核球系白血病細胞株、Meg-Jを用いて、トロンボポエチン(TPO)のシグナル伝達について検討した。TPO刺激によりJAK2、STAT5、MAP kinaseのチロシンリン酸化が認められ、TPOの刺激伝達経路に、MAP kinaseに至るRASを介する経路と、JAK-STATを介する経路の両方が存在すると考えられた。 Meg-J細胞にTPOとインドロカルバゾール系化合物であるK-252aを添加培養すると多倍体化を伴う成熟巨核球への分化が誘導された。この系は巨核球造血の分子生物学的機構を解明する上で、よいモデル系であると考えられる。K-252aおよびTPO刺激による多倍体化は造血細胞では巨核球系の細胞あるいは巨核球系への分化能力のある細胞に特有な現象であると考えられた。このモデル系を用いて多倍体化時のサイクリンB1の発現について検討した。その結果、多倍体化過程における細胞周期においては、正常の細胞周期にみられるようなG_2/M期におけるサイクリンB1の高発現が認められなかった。この結果より、サイクリンB1/CDC2キナーゼの量的な減少が多倍体化と関係している可能性が考えられた。また、Meg-J細胞にK-252aおよびTPOで刺激した後の、転写因子の変動の有無について検討した。その結果、NF-E2の高発現が認められた。NF-E2のアンチセンスオリゴヌクレオチドを添加したところ、K-252aおよびTPO刺激による多倍体化および血小板糖蛋白の発現が抑制された。この結果より、NF-E2は多倍体化および血小板糖蛋白の発現に重要な役割を果たしている転写因子であると考えられた。
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