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ラット及びマウス肝移植におけるキメリズムと免疫寛容に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07457263
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 外科学一般
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

杉岡 篤  藤田保健衛生大学, 医学部・外科学(II), 講師 (20171150)

研究分担者 森田 美和  藤田保健衛生大学, 医学部, 研究員
林 収  ひまわり検診センター, 所長
研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
キーワード免疫寛容 / 肝移植 / マウス / MHC / キメリズム / RT-PCR / Flowcytometry / 可溶性MHC class I抗原 / 共焦点レーザー顕微鏡
研究概要

臓器移植の究極の課題は,ドナー特異的な免疫抑制状態(免疫寛容)誘導法を確立することである.肝移植には免疫寛容誘導能があることが知られていたが,その分子生物学的メカニズムを明らかにするためには,マウスを用いた同所性肝移植モデルが不可欠である.マウス肝移植モデルはこれまで世界で一施設から報告されているのみであったが,われわれは本助成費を受けて,1997年3月までに915例のマウス同所性肝移植を行い,最近14カ月間で手技的成功率97%を得ており,本邦で初めて,世界では2番目に本モデルを確立した.
その結果,11種類の近交系マウスを用いて48種類の異系間移植を行ったが,いずれにおいても移植肝は生着し,ドナーの皮膚移植により完全な免疫寛容の誘導も確認された.同様の結果が,実験用マウスとは全く異なる遺伝的背景を持つ野生株マウスにおいても成立することも確認され,マウス同所性肝移植は免疫寛容誘導メカニズムを解明するうえで最適な実験モデルであることが明らかとなった.
まず,本モデルを用いて,Starzlらが免疫寛容のメカニズムとして提唱したミクロキメリズムの意義をRT-PCR法と共焦点レーザー顕微鏡により検討した.その結果,ミクロキメリズムは移植後2〜3週間は成立していたが,その後消失することが確認され,ミクロキメリズムは免疫寛容の原因ではなく,結果であることが明らかとなった.
一方,Flowcytometryにより,移植肝内にドナータイプとレシピエントタイプのMHC class I抗原が共に陽性となるdouble-positive cellの存在を明らかにするとともに,RT-PCR法により移植肝での可溶性MHC class I抗原の産生を明らかにした.表面抗原の解析からdouble-positive cellはレシピエント由来のclassII陽性細胞が,移植肝内で産生されたドナータイプの可溶性抗原をトラップしたものと考えられ,その細胞種としてpremature dendritic cellの可能性が示唆された.以上より,可溶性MHC class I抗原と移植肝内の特異的細胞種とのinteractionが免疫寛容誘導のメカニズムとして重要であると考えられた.

報告書

(3件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 杉岡篤: "マウス同所性肝移植の手技" Organ Biology. 3・1. 41-47 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] A.Sugioka: "Evaluation of microchimerism after orthotopic liver transplantaion between allogeneic mice" Transplantaion Proceedings. 29. 1189-1192 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SUGIOKA A,MORITA M,HASUMI A: "TECHNIQUE OF ORTHOTOPIC MOUSE LIVER TRANSPLANTATION" ORGAN BIOLOGY. 3-1. 41-47 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SUGIOKA A,MORITA M,ESAKI T,HASUMI A , KUROSAWA Y: "EVALUATION OF MICROCHIMERISM AFTER ORTHOTOPIC LIVER TRANSPLANTATION BETWEEN ALLOGENEIC MICE" TRANSPLANTATION PROCEEDINGS. 29. 1189-1192 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 杉岡篤: "マウス同所性肝移植の手技" Organ Biology. 3・1. 41-47 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] A.Sugioka: "Evaluation of microchimerism after orthotopic liver transplantion between allogeneic mice" Transplantaion Proceedings. 29. 1189-1192 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 杉岡 篤: "マウス同所性肝移植の手技" Organ Biology. 3(発表予定). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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