研究課題/領域番号 |
07457307
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
竹内 茂和 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (50143772)
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研究分担者 |
阿部 博史 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (60240769)
森井 研 新潟大学, 脳研究所, 助手 (20230089)
森 宏 新潟大学, 脳研究所, 助手 (70291359)
藤井 幸彦 新潟大学, 医学部付属病院, 助手 (40283014)
佐藤 光弥 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (10235400)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 放射線照射 / ラット / 水迷路 / 受動的回避学習 / アポトーシス / GFAP |
研究概要 |
ラットに放射線照射を施行、“痴呆モデル"を作製して照射方法及び照射量と白質障害との関係を解析・検討を行ってきた。生後6ケ月のFischer344雄ラットの全脳に、1回照射30Gy(A群)、25Gy(B群)、分割照射40Gy(5Gy×8/4週、C群)及びControl(D群)の照射を施行し、A、C群はその6ケ月、9ケ月及び12ケ月後に、B群はその12ケ月後にD群と共に脳高次機能障害の有無をMorrisの水迷路、受動的回避学習の2つの課題を用いて検討、組織学的検索を行った。結果、照射6ケ月後では脳高次機能障害も白質の壊死も認められず、A群でGFAP陽性のastrocyteの増加を認めた。9ケ月後ではA群で有意にB群でも少数に脳高次機能障害を認め、A群では海馬采、内包、脳梁に壊死を認め始め、白質でのGFAP陽性のastrocyteの増加を認めた。12ケ月後では、A、B、C群共有意に脳高次機能障害を認め、A>B>Cの順に障害の程度に差を認めた。また、A群では全例の脳梁、海馬采、内包のいずれか又は、全てに壊死を認めたが、B群では約60%の脳梁及びその周囲白質にのみ壊死を認め、C群では、壊死の出現は認めなかった。A、B、C群の脳の白質では壊死の有無にかかわらずGFAP陽性のastrocyteの著明な増加を認めた。この変化はいわゆる白質障害型の痴呆の組織学的変化に類似すると思われた。また、白質障害と壊死やアポトーシスの関連を検討する目的で、生後7日目のFischer344ラットの右大脳半球に5、10Gy及び15Gyの照射を施行し、Apop.Tagを用いてアポトーシスの有無を経時的に観察した。照射後6時間から照射側白質において、陽性細胞が多数認められ、15Gyでは、12時間後に、5Gy、10Gyでは24時間後に陽性細胞を最も多く認めたが、5日後にはいずれの群も認められなくなった。これは照射による、急性期のoligodendrocyteの直接の障害を観察していると考えた。
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