配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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研究概要 |
本年度中に新たに報告できる結果は、以下の3つである。即ち、1.]比較的ncNOSに選択性の強い(L-MIN))のラット一時的局所脳虚血モデルに対する影響、2.]ラット脳虚血モデルにおけるiNOSの経時的な変化、3.]ラット脳再潅流モデルにおけるNOの発生量の測定に関してである。を検討することである。 1]SD系ラット(雄)をハロセン麻酔下で,左MCA本幹のレンズ核線条体動脈起始部をミニクリップを用いて閉塞し,2時間後ミニクリップをはずし,2時間再灌流を行った。L-NNAあるはL-MIN(0.1,0.3,1mg/kg,i.p.)をMCA閉塞直後と再灌流直後に投与した。再灌流を行った脳から作成した冠状断連続切片をHE染色し,梗塞巣を定量した。L-MIN(0.1,0.3,1mg/kg,i.p.)あるいは同用量のL-NNAをラットMCA閉塞直後及び再灌流直後に投与し,一時的局所脳虚血による梗塞巣形成に対する効果を検討したところ,L-MIN及びL-NNAは用量依存的に梗塞巣面積を縮小させ,L-MINは1mg/kgの用量でL-NNAは0.3と1mg/kgの用量で有意であった。 2]ラット中大脳動脈閉塞モデル後、0,1,3,6,12,24,48時間後の脳切片を用いてiNOSの誘導、発現をmRNAレベルで検討した。結果は、正常の脳では存在せず、メッセージレベルでも確認されなかった。虚血開始後6時間にて、iNOS-mRNAの発現を確認したが、これまでの報告と同程度であった。 3]前年度のNO電極を用いて,脳虚血後再灌流によって起こる脳内NO産生量の変化を検討したところ、再灌流による酸素の供給が、実際のNO生成量を上回るためにperoxynitriteが過剰に生成されることになり、見掛け上再灌流後のNO生産量が低下するかの印象を与える結果を得た。
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