研究課題/領域番号 |
07457339
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
平澤 泰介 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40079851)
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研究分担者 |
玉井 和夫 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80227256)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 末梢神経 / 再生神経 / 免疫組織化学 / シリコンチューブ / in vivo / 接着因子 / 神経栄養因子 / DiI / 細胞内情報伝達物質 / 細胞外基質 / 成長円錐 / 神経伸長促進 |
研究概要 |
本研究では末梢神経損傷後の再生神経の成長促進作用を有する生理的物質の効果をin vivoで評価しうる実験系の確立を目指し、ラット坐骨神経切断、部分切除を行い欠損部に閉鎖性シリコンチューブを挿入するシリコンモデルを確立した。この系を用いて各種生理的物質の検討を行う前にまず正常および損傷坐骨神経に存在する接着因子、神経栄養因子受容体、さらには情報伝達物質の存在を免疫組織化学的手法を用いて検討した。その結果、正常および損傷坐骨神経にはカドヘリン、インテグリンα6が存在すること、正常坐骨神経ではNGFの受容体であるtrkAはほとんど発現していないが損傷坐骨神経では発現していること、逆にBDNFの受容体であるtrkBは正常坐骨神経および脊髄の前角細胞に発現していること、さらには情報伝達物質であるPKC各種が損傷坐骨神経に存在することが判明した。以上の予備実験を経てまずNGF (Nerve Growth Factor) 、BDNF (Brain Derived Growth Factor) 、 FGF (Fibroblast Growth Factor) 等の一般に神経伸長促進因子と認められている生理的物質の検討を行った。その結果、閉鎖腔内に注入したNGF、 FGFにより良好な神経再生が得られることが明らかとなった。特にNGFの至適濃度は1mg/ml、 FGFの至適濃度は100μg/mlであった。またこの実験ではDiIという軸索を逆行性に輸送される蛍光物質を用いて神経の連続性を確認し得たことで新しい神経再生の評価法を確立することができた。以上のように本研究では臨床応用を見据えた実験系の確立と神経伸長因子の評価という成果が得られた。
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