研究課題/領域番号 |
07457349
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
西野 卓 千葉大学, 医学部, 教授 (80009703)
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研究分担者 |
磯野 史朗 (磯野 史郎) 千葉大学, 医学部, 助手 (80212968)
佐藤 二郎 千葉大学, 医学部, 講師 (90187203)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 気道防御反射 / プロポフォール / フェンタニール / セボフルレン / 気道反射 / 気道粘膜 / 麻酔深度 |
研究概要 |
本研究の第一の目的はヒトの気道粘膜に一定の刺激を与えることによって生じる気道防御反射の反射様式を明らかにすることであり、第二の目的は臨床上重要な様々な要因が如何に気道反射を修飾するかについて検討することである。本研究期間の平成7年度にはヒトにおける気道部位別刺激法ならびにその評価法を確立し、平成8年度の研究では静脈麻酔薬(プロポフォール)および麻薬(フェンタニール)の気道防御反射に対する影響についての研究を重点的に行った。また、喫煙の気道防御反射に対する影響、さらに吸入麻酔薬による麻酔導入時における気道防御反射の影響についても検討した。研究結果を以下に要約する。 1.ヒトの後頭部および気管支分岐部の刺激に対する感受性は高く、吸入麻酔薬(セボフルレン)による麻酔下では咳嗽(咳)反射、呼気反射、痙攣様呼吸促迫反応、無呼吸反射を容易に誘発できる。一方、末梢の気管支部位は刺激に対する感受性が低く、気道防御反射は容易に生じない。 2.セボフルレン麻酔による麻酔深度の増強は反射の反応時間を短縮するが、反射の質には影響しない。 3.プロポフォール単独では気道防御反射を抑制することは不可能であり、小量のフェンタニール追加がより効果的に気道防御反射を抑制した。フェンタニールによる気道防御反射の抑制様式は咳反射や呼気反射を用量依存的に抑制するものであり、無呼吸反射や喉頭痙攣反応は比較的保存された。 4.喫煙の影響に関しては、気道の刺激法の違いにより結果が異なり、機械的刺激によってのみ気道防御反射亢進の影響が認められた。 5.気道刺激性が比較的少ないセボフルレンでも鼻気道を介する気道防御反射を誘発する可能性が示唆された。
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