研究課題/領域番号 |
07457355
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 久美 京大, 医学(系)研究科, 助教授 (30198204)
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研究分担者 |
森 健次郎 京都大学, 医学研究科, 教授 (20025620)
戸田 寛 京都大学, 医学研究科, 助手 (50263067)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 一酸化窒素 / cyclic GMP / 麻酔薬 / 小脳 / 血小板 / NMDA / カイニン酸 / ニトロプルシッド / グルタミン酸 |
研究概要 |
幼若ラット小脳薄片のcGMP生成量に及ぼす麻酔薬の影響について、昨年度までに揮発性麻酔薬とバルビツレートについて検討したので、本年度はバルビツレート以外の静脈麻酔薬について検討した。その結果、10-100μMの濃度において、ケタミンはNMDA、ミダゾラムはカイニン酸刺激によるcGMP生成のみをそれぞれ強く抑制した。GABA存在下では、ミダゾラムはNMDA刺激によるcGMP生成も抑制した。プロポフォールは10μMではNMDA刺激によるcGMP生成のみを抑制し、100μMでカイニン酸刺激によるものも抑制した。NO合成酵素(NOS)を介さずにNOを遊離するニトロプルシッドによるcGMP生成は、100μMまでの各麻酔薬で抑制されなかった。即ち、上記の麻酔薬はNMDAまたは非NMDA受容体には作用するが、少なくとも臨床濃度では、NOSやグアニレートサイクラーゼ(GC)に有意の作用を示さないことが明らかにされた。 ラット大動脈を用いた検討から、局所麻酔薬は内皮依存性弛緩反応を抑制するが、その作用機序は局麻薬により異なっている。テトラカインはGCを抑制するが、ロピバカインはcGMP生成を全く抑制せず、したがってその内皮依存性脂環反応抑制効果にはNO-cGMP系が関与していないことが示された。 ヒト血小板浮遊液をprostaglandin I_2で処置し血小板凝集を抑制した条件のもと、カルシウムおよびL-アルギニンの存在下、コラーゲンで刺激して生成されるNO量をNO分析計(シ-バース社製)で測定した。処置群では同様の測定をハロタン存在下に行った。その結果、ハロタンは上記の条件下では血小板におけるNO生成を抑制しないことが明らかになった。現在、他の麻酔薬についての検討を進めている。
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