研究課題/領域番号 |
07457361
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
畑埜 義雄 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70115913)
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研究分担者 |
水本 一弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (50239258)
角谷 哲也 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (00264896)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 脳動脈平滑筋 / 腸管膜動脈平滑筋 / Ca^<++>依存性K^+チャンネル / Na^+-K^+ ATPasc / 揮発性麻酔薬 / 腸間膜動脈平滑筋 / Na^+-K^+ ATPase / Ca依存性Kチャンネル / Na-K ATPase / カルシウムイオン / ナトリウムイオン |
研究概要 |
1.摘出犬脳動脈の指摘張力下に懸垂するとautomatic toneが観察される。このautomatic toneは電位依存性Ca^<++> channel blockerであるnifedipineの処置及びリンゲル液のCa^<++>を除去することにより完全に消失した。腸間膜動脈ではautomatic toneは全く観察されなかった。このことから脳動脈では腸間膜動脈に比べ電位依存性Ca^<++> channelを通しての細胞外Ca^<++>流入が亢進しており、これが脳動脈のautomatic tone生成に重要な役割を果たしていることが確認された。ハロタンはこのautomatic toneを強く抑制した。 2.Ca^<++>-activated-K^+(K_<Ca> channel)の阻害薬であるtetraethylammonium(TEA)及びcharybdotoxinにより脳動脈は濃度依存性に収縮した。脳動脈は上述の細胞外Ca^<++>流入によりK_<Ca> channelが活性化され、これが脳動脈のautomatic toneを維持する上でnegative feedback機構を担っていると考えられた。一方、腸間膜動脈ではCa^<++>-activated-K^+ channelの阻害によっても収縮反応は見られなかった。これは脳動脈とは異なり腸間膜動脈では静止状態においてはCa^<++>-activated-K^+ channelの活性化が生じていないことを示唆するものである。ハロタンはTEA及びcharybdotoxinによる脳動脈収縮を強く抑制した。 3.前収縮させた脳動脈にハロタンを加えると強い弛緩が見られるが、腸間膜動脈では逆に収縮反応が見られた。さらに、ハロタンの投与を中止することにより一過性の大きな弛緩反応が生じた。この弛緩反応はouabain及びリンゲル液のNa^+を除去することにより抑制された。このことからハロタン投与中止による腸間膜動脈の弛緩はハロタンによるNa^+-K^+ ATPase活性の変化による可能性が示唆された。 吸入麻酔薬による細胞内Ca^<++>及びNa^+濃度変化については現在進行中である。
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