研究課題/領域番号 |
07457371
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 潤 京都大学, 医学研究科, 教授 (50173430)
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研究分担者 |
金子 嘉志 京都大学, 医学研究科, 助手 (40252465)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1995年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 腫瘍マーカー / 腎細胞癌 / IL-6 / ミニサテライト / 予後 |
研究概要 |
腎細胞癌にはslowとrapidの2型があり、IL-6の高値は後者に多いといわれるが悪性度の確実な鑑別指標とはなっていない。本研究はヒト腎細胞癌の発症機序を分子レベルで解明しその治療方法を開発することを究極の目標とし、まず腎細胞癌の悪性度の指標となる遺伝子群の単離同定を試みた。 1.手術標本から悪性度の高い腎癌組織と正常腎組織とを採取し、AP-PCR法により、腎細胞の悪性化の前後に於いて発現の変化する遺伝子群を単離した。その1つはリボゾーム蛋白S17であったが、40例の腎細胞癌の解析では、その発現亢進と悪性度の相関はみられなかった。しかし精巣腫瘍では、組織型と関連していた。2.近位尿細管上皮の分化指標遺伝子をスクリーニングし、CHIP等複数の遺伝子の発現の低下が腎細胞癌患者の予後の推測に有効であることを見いだした(投稿中)。現在なぜ相関がみられるのか機序を解析中である。3.ミニサテライトの変異を解析したが、患者の予後との相関はみられなかった。4.ステロイドが腎細胞癌細胞株の増殖を抑制する場合があること、これがIL-6の産生阻害によるものではないことを明らかにした。 最近のAP-PCR法やdifferential display法は手間が楽であるが、あまり効率良くクローンが得られないことがわかった。やはり、当研究室で実績のあるcDNAサブトラクション法でもっとたくさんの悪性度指標遺伝子候補を得て、検討すべきであろう。
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