研究課題/領域番号 |
07457391
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
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研究分担者 |
西田 純一 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40264113)
加藤 聖子 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253527)
有馬 隆博 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80253532)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | Chromosome 1 / Tumor suppressor gene / a single chromosome transfer / Ras / Estrogen Receptor / Transcription factor / Endometrial Carcinoma / chromosomel / K-ras mutation / Genomic instability / Endometrial cancer |
研究概要 |
1.ヒト1番染色体上の癌抑制遺伝子の単離:ヒト1番染色体上には子宮体癌の発生に関わる癌抑制遺伝子の存在が示唆されている。その遺伝子座を決定すべくX線照射により作成した様々な断片長さを有する1番染色体断片を子宮体癌細胞へ微小核融合に基づき単一移入した。正常1番染色体単一移入子宮体癌細胞は、顕著な細胞形態変化とともにテロメレース活性の抑制を伴った老化による細胞死が誘導された。これらの形質変化を指標として各断片を単一移入した融合細胞を解析した結果、1番染色体長腕q11-q21或いはq31-ter領域に子宮体癌抑制遺伝子が存在すると推定された。 2.活性型K-ras遺伝子による子宮体癌発生の分子機構:我々は「エストロゲンリセプターはRasの下流で転写因子として機能し、変異型Ras蛋白による癌化シグナルはERを介して様々な遺伝子群に伝達される」と推定している。本仮説を証明するため変異型或いは野生型K-ras蛋白を発現する再構成細胞を作成し、ER蛋白の発現誘導を解析した。その結果、変異型K-ras蛋白はER蛋白の発現を3倍程度亢進することが判明した。発現の誘導されたER蛋白の転写活性をCATアッセイ法を用いて解析した。変異型K-ras蛋白を発現する再構成細胞では、エストロゲン依存性にCAT活性値の亢進が示された。ER蛋白の癌化能を評価するため、野生型K-ras蛋白及びER蛋白を同時に発現する再構成細胞を作成した。本細胞を10%血清存在下で長期間培養すると形質転換し、ヌードマウス上での造腫瘍性も獲得した。本細胞へCATベクターをトランスフェクトし(10%血清存在下)、ERの転写因子としての活性を評価したところ、変異型K-ras蛋白発現細胞とほぼ同等の活性値が示された。以上からERの持続的活性化は細胞形質転換に重要な役割を果たすと結論された。
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