研究課題/領域番号 |
07457393
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
吉村 泰典 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (10129736)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 卵胞発育 / 排卵 / 卵成熟 / アンギオテンシンII / レニン / IGF-I / IGFBP / GH |
研究概要 |
卵巣内にはinsulin-like growth factor・Insulin-like growth factor binding protein(IGF-IGFBP)系及びrenin-angiotensin(RAS)という機能調節系が存在し、両調節系はparacrine・autocrine機序を介してgonadotropin(Gn)による卵胞発育・卵成熟・排卵機構に重要な役割を果たしている。FSHならびにLHなどのGnは、顆粒膜細胞や莢膜細胞内のPAやプラスミン活性を上昇させる。卵胞内PA活性は、growth hormoneやLH刺激に反応して顆粒膜細胞から分泌されるIGF-Iによっても刺激される。PA活性の亢進により、卵胞壁頂部結合織の菲薄化が進行し、卵胞発育が促進される。この卵胞内セリンプロテアーゼの上昇は、IGFBPの分解を促進し、IGFBP活性が抑制され、その結果として内因性IGF-Iの作用が増強される。IGF-Iは卵巣内IGFタイプI受容体を介してestradiol(E_2)生合成を刺激し、卵胞発育・卵成熟を促進する。一方ではPA活性をさらに亢進させ、卵巣内RASが賦活化され、reninを経てangiotensin II(Ang II)が生合成される。Ang IIは主に顆粒膜細胞のAT_2受容体を介してE_2やPG生合成を刺激すると同時に卵成熟を促進する。また、Ang IIはreninを介さない系でも生合成され、顆粒膜細胞におけるPG産生の増加により、最終的な卵胞発育や排卵が惹起される。 このようにIGF-IGFBP系及びRASは、Gnによる卵胞発育・排卵過程で協調作用を有していることが明らかとなった。IGF-IGFBP系は卵巣機能とくに卵胞発育に関与し、IGF-Iによる促進とIGFBPによる抑制の両作用をもっており、RASは卵胞発育から排卵に至るまでの一連の過程において促進的に作用した。卵胞発育調節機構は生殖内分泌学研究における中心的課題の一つであり、主席卵胞の選択、発育の継続や停止などの機構には、さまざまの制御因子が複雑多彩に拘わっており、その作用機序の解明は新しい生殖生理の展開につながるものと思われる。
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