研究課題/領域番号 |
07457424
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
岩井 直躬 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90128695)
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研究分担者 |
下竹 孝志 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90254341)
柳原 潤 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30158026)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | ヒルシュスプルング病 / 神経堤細胞 / 消化管神経業 / 分化誘導 / 消化管神経叢 / ヒルシュスプリング病類縁疾患 / 神経栄養因子 |
研究概要 |
本研究課題は、Hirschsprung病及び類緑疾患の原因となっている神経堤細胞の遊走ならびに成熟過程の不全に着目し、神経堤細胞の分化を司る因子の解析を通しそれらの制御を行い、疾患患者への治療法の開発に向け糸口を見い出すべく行われた。 現時点までに知られているこれらの疾患の原因遺伝子としてRET proto-oncogeneに関して疾患への関与の点から検討した。この遺伝子に由来するRet蛋白は、神経堤由来細胞の膜を貫通する形で存在し、GDNF(glial cell-derived neurotrophic factor)の存在下に二量体を形成することで、細胞内に位置するtyrosine kinaseを活性化し、細胞分裂や分化・成熟の促進に働くことが明らかになった。Hirschsprung病におけるRET proto-oncogeneの変異はRET遺伝子のほぼ全長に至る広い範囲に散在しており、疾患の本質である分化・成熟不全に深く関わっていることが本研究から明らかになった。これらの点から、胎生期におけるRet蛋白の欠損した機能を発現誘導することで病態発生をより生理的な形へ制御し、Hirschsprung病あるいは類縁疾患の発生を未然に回避するあるいは出産後の成熟促進への糸口になりうる可能性が示唆された。Hirschsprung病及び類縁疾患の神経系細胞分化誘導療法の開発は、本研究で明らかになったように遺伝子解析と制御技術をもって開発が可能になるとみられるが、その際in vitro研究結果のみに縛られることなく、治療の臨床的意義付けをより明確にする観点から進めていかなければならないと考えられた。
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