研究課題/領域番号 |
07457429
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
二階 宏昌 広島大学, 歯学部, 教授 (60028735)
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研究分担者 |
宮内 睦美 広島大学, 歯学部, 助手 (50169265)
伊東 博司 広島大学, 歯学部, 助手 (20184682)
小川 郁子 広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70136092)
高田 隆 広島大学, 歯学部, 助教授 (10154783)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / 分子病理学 / IL-1α / p53 / p27 / bcl-2 蛋白 / サイトケラチン / CD44 / p27^<kip1> / 予後 / 転移 / 口腔扁平上皮法 / アポトーシス / telomerase活性 / bcl-2 / TUNEL 法 / TRAP 法 / 増殖因子 / P53遺伝子 |
研究概要 |
1. 口腔扁平上皮癌(OSCC)培養細胞株はIL-1αとその受容体を発現し、IL-1αの自己増殖因子としての作用が明らかとなった。また、IL-1α処理によりその他のILやEGF受容体、TGF-α、amphi-regulinの発現も誘導されることから、サイトカインと各種増殖因子/受容体系遺伝子との相互作用がIL-1αによる細胞増殖の促進を仲介する可能性が示唆された。 2. 癌抑制遺伝子p53は、前癌病変の段階で既に異常を来し、その異常が後に発生したOSCCにも引継がれていることが示された。 3. OSCCでは、cyclin/CDK複合体の阻害蛋白p27の発現低下が高率に生じており、病期の進行、リンパ節転移との間に相関性が認められたことから、本蛋白の減少がOSCCの発生・進展に深く関わることが示された。さらに、発現低下の機序として、蛋白翻訳後のProteasomeによる分解促進が関わることが明らかとなり、培養細胞にproteasome阻害剤を加えたり、p27遺伝子の導入を行うことにより、増殖活性の低下やapoptosisの誘導が観察されたことから、p27をターゲットとした新しい癌治療の可能性が示された。 4. OSCCでは、CAM5.2により認識される低分子量サイトケラチン(CK)の高頻度の発現と予後不良との間に相関性が認められ、CKの発現様式が予後推測の補助的因子となる可能性が示唆された。 5. Apoptosis抑制蛋白bcl-2ならびにp53蛋白のどちらか一方でも発現しているOSCCは、発現を欠くものに比べて有意に放射線治療効果が低く、これらの蛋白が放射線治療抵抗性に関わる可能性が示唆された。 6. CD44v9の発現低下は、OSCC細胞の原発巣からの離脱、転移巣形成に関わり、予後推測因子として有用であることが示唆された。
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