研究課題/領域番号 |
07457484
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中島 民雄 新潟大学, 歯学部, 教授 (10014010)
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研究分担者 |
野村 務 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20228365)
新垣 晋 新潟大学, 歯学部, 助教授 (30134943)
朔 敬 新潟大学, 歯学部, 教授 (40145264)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 口腔癌 / リンパ節移転 / 脈管侵襲 / 基底膜 / リンパ行性転移 / 血行性転移 / リンパ管侵襲 / 血管侵襲 / リンパ節転移 |
研究概要 |
口腔癌のリンパ節転移の機序を解明するため当教室で確立したハムスター舌癌由来のリンパ節に高頻度で転移する扁平上皮癌O-1Nを用いて以下の研究をおこなった。 1)脈管侵襲:光顕観察では、舌に移植したO-1Nは増殖とともにその侵潤先端でリンパ管侵襲をきたしたが、血管侵襲は認められなかった。リンパ管内の腫瘍胞巣はその周囲の胞巣と連続しており、胞巣ごと管内に侵入し、その後、腫瘍塊に分断されリンパ節に運ばれていた。電顕観察では、リンパ管、血管いずれも胞巣の圧迫による内皮細胞あるいはその周囲の細胞の変性により生じた断裂部から胞巣ごと侵入しており、リンパ管では胞巣基底膜は存在したままであった。侵入後、血管では、主に好中球の侵潤により胞巣が小さく分断されるのに対し、リンパ管内では胞巣形態がよく保たれていることが転移形成に関係しているものと思われた。 2)基底膜分子の動態:転移過程での胞巣周囲の基底膜の動態をラミニンの免疫染色にて観察すると、転移の形成時期に一致して基底膜の消失が見られ、特に胞巣の浸潤先端でその傾向は著明であった。しかし、リンパ管内に侵入した胞巣の基部には線状の基底膜の存在が認められた。転移性細胞では非転移性細胞に較べてラミニンmRNAの発現とMMP-9,MMP-3の活性が著明で、転移形成における基底膜の分解の関与を示唆する所見が得られた。それを確認するにはTIMPによる転移阻止実験が必要である。 3)3次元培養:ヒト腺様嚢胞癌由来細胞株およびO-1N由来細胞で、それぞれ6日、14日まで培養可能で、前者では偽嚢胞形成、HSPG,I型コラゲン、フィブロネクチンなどの分泌、後者でも基底膜成分の分泌、基底膜様構造の形成も認められた。
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