研究課題/領域番号 |
07457595
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小出 典男 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (20142333)
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研究分担者 |
浜崎 啓介 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (90172965)
田中 紀章 岡山大学, 医学部, 教授 (10127566)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | スフェロイド / 人工肝臓 / 循環培養 / 肝不全 / アンモニア除去 / ブタ / 肝細胞スフェロイド / アルブミン産生 / アンモニア処理能 / 急性肝不全 / 尿素合成 / 劇症肝炎 / 連続培養 |
研究概要 |
平成7-9年度までの4年間の研究期間を通して、肝細胞スフェロイドをバイオリアクターとするハイブリッド型人工肝機能補助装置の開発が行われた。肝由来プロテオグリカンを培養基質とし、ホルモン添加無血清培地を培地とする初代培養系においてラット肝細胞が内部に分化構造を有するmulticellular spheroid(スフェロイド)が形成された。大容量のスフェロイド形成にはコンドロイチン硫酸を糖側鎖とするneo-プロテオグリカンが大量培養の有効な基質であった。またスフェロイドの分化機能の解析から、p450関連解毒機能、アルブミン分泌、尿素合成などの肝特異分化機能発現が単層培養に比較してスフェロイド培養で優れていた。このような肝細胞スフェロイドを利用したハイブリッド型人工肝装置の試作を行った。スフェロイドはアガロースまたはアルギン酸で包理し、液噴流型またはhollow fiber型バイオリアクター槽に投入する装置を開発した。バイオリアクター槽は、溶存酸素やpHを自動的に制御する装置を組み込んだ閉鎖循環回路につながれている。 2種のバイオリアクター槽を比較しながら人工肝装置のin vitro評価を閉鎖循環系で行った。In vitro評価では、アルブミンやトランスフェリンの分泌能、尿素の合成能などが装置に保持されていることが明らかになった。また循環培養においてもスフェロイドが本来有していた分化構造も大きく損なわれないことも明らかになった。さらに、これらの装置を門脈一下大静脈吻合手術を行った肝不全ブタに接続してin vivoでの機能補助評価を行った。装置にはアンモニア除去や凝固能の低下阻止効果が認められ、一定の肝機能補助効果があると判断された。現段階ではまだヒトへの応用は難しいと思われるが、さらに改良を加えて実用化を目指したいと考えている。
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