研究課題/領域番号 |
07458005
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学
|
研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
小城 勝相 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (10108988)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | ビタミンC / ビタミンE / ODSラット / 老化 / ヒドロペルオキシド / 動脈硬化 / シアル酸 / ラジカル反応 / 脂質過酸化 / ビタミンC欠乏 / ビタミンE欠乏 |
研究概要 |
1)生体内の酸化的ストレスを評価する有効な化学的指標として、臓器中の脂質ヒドロペルオキシドの特異的・高感度測定法を確立した。 2)上記の方法を用いて老化による臓器中のヒドロペルオキシドレベルの変化をマウスで実測し、老化ラジカル説の実験的証拠を提出した。 3)ビタミンCの機能を検討するため、遺伝的にビタミンCを合成できないODSラットをビタミンC欠乏食で飼育し、各種臓器におけるビタミンCの減少を我々が開発した特異的・高感度測定法で追跡した。この結果、12臓器はビタミンC減少速度様式から4種類に分類された。脂質ヒドロペルオキシドは、脳において対照群より有意に増加していることが明らかになった。 4)ビタミンE欠乏4週間でラット心臓、肺、腎臓の脂質ヒドロペルオキシドが有意に増加した。通常ビタミンE欠乏の症状を見いだすには何か月もの時間がかかることを考えると、脂質ヒドロペルオキシドは生体内ラジカル反応の指標として極めて有効であると結論できる。 5)生体内(in vivo)におけるビタミンCとEの間の相互作用を検討した結果、両ビタミンは生体内で緊密な相互作用を行なっていることが判明した。 6)ラジカル反応、即ち、ビタミンC、Eと関連深い動脈硬化について検討した。LDLの酸化において、シアル酸残基が酸化的修飾を受けて減少していくことを明らかにした。これは動脈硬化の発症に重要であるマクロファージの認識との関連で興味深い。 以上、特異的・高感度分析法の開発と動物実験への応用により、抗酸化系ビタミンC、Eの生体内での機能を体系的に解説することができることを示した。
|