研究課題/領域番号 |
07458017
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
渡部 和彦 広島大学, 教育学部, 教授 (20057699)
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研究分担者 |
磨井 祥夫 (薄井 祥夫) 広島大学, 総合科学部, 助教授 (10116543)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 高齢者 / 歩行 / 階段 / アイカメラ / 視覚情報 / 認知 / 安全教育 / バイオメカニクス / 安全 |
研究概要 |
高齢者の階段降り歩行運動の解析の研究結果に対して、実際にアイカメラを装着し測定した。すなわち、公共交通施設という、一般によく使用される環境条件であるJRの駅の階段を利用して実験を行った。また、高齢者の眼球運動の特徴を比較検討するために、学生を用いて同様の実験を行った。実験結果をまとめると以下のとおりである。 1)高齢者の被検者として、実験に参加したのは、東広島市在住の高齢者5名である(年齢は、68.6±1.7歳)、学生は5名(年齢は、22.4±0.9歳)であった。駅の階段降りの歩行速度は、高齢者が、0.55±0.09m/s,学生は0.68±0.05m/sであった。 2)学生と比較して、高齢者において眼球運動の移動範囲、移動距離ともに小さいことが得られた。すなわち、高齢者の特徴としては、視野の狭い範囲で階段を降りているという特徴が示されたと言えよう(高齢者:2215cm^2、学生:3948cm^2)。 3)眼球停留時間は、高齢者は、学生に比較し長い傾向を示した。学生では、0.5秒以上の累積の停留時間は認められなかった。つまり、高齢者は、学生に比較して一点を注視している時間が長いということを意味するものである。 4)歩行中に連続的にアイカメラを使用すると、カメラの位置が微妙にずれる事があった。頻繁にキャリブレーションをすることにより適正な状態にした。定量的な測定はこのような補正をする必要があると思われる。しかしながら、定性的な分析に関しては、十分利用できる事が分かった。 あらかじめ収録した歩行中の画像をプロジェクターで提示し身体を静止したままの状態でもアイカメラの分析を行ったが、できるだけ実際の条件で行うことが重要であると考えられた。
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