研究課題/領域番号 |
07458129
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
池田 哲夫 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50005253)
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研究分担者 |
秩父 志行 近畿大学, 医学部, 教授 (40088539)
石井 直宏 (石井 直広) 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50004619)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 直流磁場 / 蓄積効果 / 強磁場 / 曝磁量 / 生体磁場影響 / 心電波形 / 心拍数 / 泥鰌 / 磁場影響蓄積 / 生体影響 |
研究概要 |
本研究は、電磁波が生体に与える影響について実験的に検討を加えたものである。定常強磁場が心臓の機能に与える影響に限定し、心拍数、心拍波形などへの影響を定量的に評価しようとするものである。従来、電磁界の影響は一過性であって、蓄積あるいは記憶されないとされてきたが、本研究の予備実験により影響が蓄積される可能性が大きいので、蓄積性に注目した実験を繰り返し、それらを定量的に表せるように纏めた。 生体試料としては、通常の泥鰌を用い、試験管に一匹ずついれ、酸素(空気)を補給しながら、頭を下にして横方向から曝磁した。その結果、泥鰌の心拍数は通常25〜26個/分程度であるが、曝磁により心拍数は20〜21個/分程度に減少することを明らかにした。この数値は、磁場強度および曝磁時間に関係なく一定である。しかし、心拍数が減少している時間の長さは、磁場の強さと曝磁時間の積に比例することを明らかにした。ここで用いた磁界強度は1〜1.8T(テスラ)および5.7Tである。この結果、泥鰌の心拍数が減少しない下限の閾値は1〜5Th(テスラ時間)程度である。更に、アベレ-ジングにより雑音を除去した心電波形を求め、曝磁による波形の変化を調べた。その結果、心電波形は曝磁直後は振幅が減少し、幅が増加することを明らかにした。しかし、波形の面積はほぼ一定であり、活動している心筋の数は変化していないことを示している。これらの実験の結果、強磁場に晒されることが長時間におよぶ場合は、心拍数の低下、血圧の低下などにより、生命維持に大きな影響を及ぼすものと考えられる。これは全く新しい知見である。 これらの実験結果、電磁界影響が一過性であると考えられていた現象とは大きく異なり、電磁場の生体影響に関する新しい分野を開くものと考えられる。
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