研究課題/領域番号 |
07458145
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
白濱 晴久 関西学院大学, 理学部, 教授 (00000802)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | アクロメリン酸類縁体 / ピロリジン環形成反応 / ラジカルによるC-C結合形成 / グルタメート受容体 / 脱分極活性 / ベンジルラジカル / トリフロロアセトフェノン / ドクササコ / オオワライタケ / ヒカゲシビレタケ / 神経毒 / アクロメリン酸 / カイノイド / ジムノピリン / HMGA / キラルなβ-ラクトン / キラルHMGA半エステル |
研究概要 |
1。アクロメリン酸:筆者らがキノコより得た非蛋白アミノ酸で、神経細胞のグルタメート受容体に非常に強く作用する物質である。記憶や学習に関係するグルタメート受容体の研究にこの物質の使用が望まれており、これまでにもアクロメリン酸自身とその類縁体の合成法を開発してきたが、これを更に発展させた。また、作用コンホメーションを探るためのプローブとなる物質の合成も行なった。(1)類縁カイノイドの新合成法。4-ヒドロキシプロリンから出発し、4-フェニル-3-デヒドロプロリンとして、この分子の二重結合にマロン酸ラジカルを攻撃させてフェニルカイノイドに導く新法を開発した。本法では10段階、通算収率12%で合成できた。(2)C4位に不飽和結合をもつ側鎖があると脱分極活性が強烈となることを認めているが、この側鎖のコンホメーションを調べるために、カイニン酸で酢酸残基の2位とイソプロペニル基のメチル基をつないだ形の化合物を合成した。活性測定の結果、側鎖の二重結合面とピロリジン環がほぼ同一平面上にある上記化合物では活性が著しく低下、強い活性を示すためにはこれらが直角になっていることが必要とわかった。(3)カイノイドの活性についてのピロリジン環の役割を探るためにC5炭素を除いた鎖式カイノイドの4個の立体異性体を合成した。活性測定の結果この鎖式化合物もカイネート受容体に作用することがわかったが、著しく活性が落ちていた。最も強い2S、3R体(カイノイドと同じ)でもGluの3倍程度であり、強い活性を示すためにはピロリジン環が必要とわかった。(4)その他、ケミカルシフトによってカイノイドの立体配置を推定するルールの案出や、先に開発した合成法に使われた反応の機構解明等も行なった。2。オオワライタケの神経毒ジムノピリンはオリゴイソプレノールのキラルなHMGAエステルである。アキラルなHMGAのキラルなエステルを合成するために有効な試薬とし、HMGAのキラルβ-ラクトンを合成する新法を開発した。
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