研究課題/領域番号 |
07458152
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩永 貞昭 九州大学, 理学部, 教授 (90029942)
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研究分担者 |
牟田 達史 九州大学, 理学部, 助手 (60222337)
川畑 俊一郎 九州大学, 理学部, 助手 (90183037)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1995年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | カブトガニ血球 / 抗菌性ペプチド / 抗菌性タンパク質 / レクチン / LPS結合タンパク質 / (1,3)-β-グルカン / デフェンシン / 体液凝固因子 |
研究概要 |
カブトガニ血球細胞に含まれる小顆粒由来の成分S2の構造と機能 カブトガニ体液中には、哺乳類のマクロファージ、好中球などに相当する顆粒細胞があって、その細胞質は大・小2種の顆粒で満たされている。両顆粒には、リポ多糖(LPS)や真菌細胞壁成分の(1→3)-β-D-グルカンによって活性化される体液凝固因子やレクチン、抗菌性タンパク質などが選択的に貯蔵されている。最近、小顆粒成分の一つの8kDaタンパク質(S2と命名)を新たに同定したが、本年度は、その生物活性を調べるとともに、構造解析を行った。S2のグラム陰性菌に対する抗菌活性は、すでに大・小顆粒に見い出したタキプレシンや、anti-LPS factor、big defensinより弱いものの、固相化LPSに対して有意の結合活性を示した。また、グラム陰性菌を強く凝集する活性が見い出された。従って、S2はLPS結合活性と細菌凝集活性を有する抗菌物質といえる。次にS2のcDNAクローニングを行い、その全塩基配列(527bp)を決定したところ、73残基の成熟タンパク質のアミノ末端側に22残基のシグナル配列が存在した。また、タキプレシンやbig defensinの前駆体に見られるプロペプチドはないが、S2のC-末端Thrは、タキプレシン同様アミド化されていることが判明した。S2は、植物キチナーゼのキチン結合部位と弱い配列相同性を示したが、5個存在するジスルフィド結合を全て決定した結果、その結合様式はキチナーゼとは異なった。
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