研究課題/領域番号 |
07458166
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
美宅 成樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (10107542)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 膜タンパク質 / 立体構造形成 / 活性化エネルギー / キネティクス / 非共有結合 / 不完全変性 / バクテリオロドプシン / 水素結合 / ヘリックス / 立体構造 / 構造予測 / 構造形成 / レセプタータンパク質 / タンパク質変性 / 変性キネティクス |
研究概要 |
膜タンパク質の構造形成に対する様々なファクターの寄与を、定量的に評価するため三種類の膜タンパク質変性実験を行った。1.典型的な膜タンパク質であるバクテリオロドプシンのアルコール変性を調べた。膜タンパク質のアルコール変性が三次構造だけが壊れる不完全変性であることがわかった。また、膜内に分配された水酸基の濃度に従って変性が起こることが分かった。2.バクテリオロドプシンをヘキサンに懸濁したところ変性は起こらなかったが,それにアルコールを加えたところ変性が起こった。つまり、水酸基が膜タンパク質中の水素結合を切断していることがわかった。3.膜タンパク質の安定性を決める相互作用については様々な変性剤の効果を比較することによって推定でき、実際に最も重要な非共有結合は膜内の極性の相互作用と考えられる。しかし、タンパク質全体として、どの程度の活性化エネルギーで安定化されているかは分かっていない。そこで、変性のキネティックス測定を行い、活性エネルギーを求め、どの程度の大きさの非共有結合が構造を安定化させているかを評価した。その結果、約40kcal/molの変性の活性化エネルギーが得られた。これは、膜内にある水素結合残基が水素結合を作ったとした場合の半分程度が切れるエネルギーに対応している。結論として、本研究によって、膜タンパク質の非常に詳細な安定性のメカニズムが明らかになった。
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