研究課題/領域番号 |
07458193
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
片桐 千明 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90000827)
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研究分担者 |
山下 正兼 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30202378)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 卵膜 / 精子接着 / 輸卵管直部 / トリプシン型プロテアーゼ / 孵化酵素 / メタロプロテアーゼ / アスタシンファミリー / CUBドメイン / タンパク分解活性 / 卵膜溶解活性 / 抗UVS.2抗体 / oviductin / 卵膜ライシン / 卵外被 / 輪卵管直部 / プロテアーゼ / 分泌顆粒 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
無尾両生類の受精及び孵化の際に、卵膜(受精膜)を基質として機能するプロテアーゼにつき以下の知見を得た。(a)ニホンヒキガエルの卵が輸卵管直部を通過することによって受精可能になる際には、卵膜に対する精子の付着(結合)が増大する。この増大は、精子結合にあずかる卵膜の糖鎖が、輸卵管直部上皮から分泌されるトリプシン様プロテアーゼによって露出するためであることが明らかになった。輸卵管直部を予め縛ってからホルモン処理することにより、このプロテアーゼを大量に回収する方法を確立し、そのcDNAを得るために必要な部分的アミノ酸配列を決定した。(b)以前に得られていたcDNAあるUVS.2をプローブとして、NF stage25のツメガエル胚のcDNAライブラリーから1.8kbのインサート(XHE)を得た。XHEを構成する514アミノ酸残基にはシグナルおよびプロペプチドが含まれ、また主要425アミノ酸残基にはアスタシンファミリーに属するZnメタロプロテアーゼおよびCUBドメインが含まれるので、XHEは孵化酵素をコードすると結論づけられる。大腸菌に発現させたXHEに対する抗体は孵化酵素のもつ卵膜溶解活性を阻害し、またこれを利用した免疫組織化学は同酵素が孵化線細胞の分泌顆粒に局在することを証明した。この抗体をプローブにして孵化液から同酵素を純化する試みから、60kDaの酵素分子のうち40kDa成分がプロテアーゼ活性を、残りの成分が基質である卵膜の認識またはプロセシングに機能することを示唆する結果を得た。
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