研究課題/領域番号 |
07458211
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
大平 敦彦 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 部長 (20101074)
|
研究分担者 |
松井 ふみ子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 助手
渡辺 英治 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 研究員 (30250252)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | プロテオグリカン / ニューログリカンC / Nーシンデカン / ヘパラン硫酸 / 脳 / 神経突起伸長 / 神経栄養因子 / bFGF / プレイオトロフィン / ニューロカン / 神経回路 / 神経再生 / 脳損傷 / 小脳 / 嗅神経線維 / モノクローナル抗体 / シナプス |
研究概要 |
本研究の目的は、脳の細胞表面に存在するヘパラン硫酸プロテオグリカンを同定し、その役割を成長因子の情報伝達という観点から明らかにすることである。この研究期間中に得られた成果を次にまとめる。 1.膜結合型プロテオグリカンを認識するモノクローナル抗体(MAb)の作製: 生後10日齢SDラット脳から、膜結合型プロテオグリカンを部分精製し、それを免疫原としてMAbを作製した。4種類の抗体が、120kDaのコア糖タンパクを持つ150kDaのコンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)を、別の3種類の抗体が、140kDaのコア糖タンパクを持つ200kDaのコンドロイチン硫酸プロテオグリカン(HSPG)を認識した。 2.新奇な膜貫通型CSPGの発現: 150kDaCSPGのコアタンパクのcDNAをクローニングしたところ、新奇な膜貫通型CSPGであることが明らかとなり、ニューログリカンC(NGC)と名付けた。 3.Nーシンデカンの同定と、神経系における発現様式: 200kDaは既知の膜貫通型HSPGであるNーシンデカンと同定された。ラット脳では、Nーシンデカンは出生前後から生後20日頃までの限られた時期にのみ発現していた。また免疫組織化学により、この分子は、伸長しつつある神経線維の表面に存在すること、および成獣では常に更新が起きてい嗅神経線維の表面に例外的に在することが、明らかとなった。 4.Nーシンデカンとヘパリン親和性神経栄養因子との結合: PVDF膜にスポットしたNーシンデカンは、そのヘパラン硫酸鎖を介して、bFGF、プレイオトロフィン、HGFと結合した。これらはいずれも神経突起伸長促進活性を持つことから、Nーシンデカンは伸長中の軸索表面に存在し、これらの因子を捕捉し、その上表伝達に関与していると考えられる。
|