研究課題/領域番号 |
07458214
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
赤川 公朗 杏林大学, 医学部, 教授 (80129303)
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研究分担者 |
小山内 実 杏林大学, 医学部, 助手 (90286419)
藤原 智徳 杏林大学, 医学部, 助手 (90255399)
藤野 一郎 杏林大学, 医学部, 助手 (30265764)
山口 和彦 杏林大学, 医学部, 助教授 (00191221)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | HPC-1 / 開口放出 / 神経発芽 / 制御性分泌 / 神経可塑性 / 海馬 / カイニン酸 / 最初期遺伝子 / 長期増強 |
研究概要 |
開口放出関連蛋白質HPC-1の細胞生理学的な機能を詳細に明らかにすることを目的として実験を行ない、以下の成績を得た。 1.抗HPC-1抗体の細胞内投与により、PC12細胞からのカテコラミン分泌が促進されること、及びラット海馬の自己回帰性シナプスではシナプス前部からの伝達物質放出が促進されることを確かめた。ランゲルハンス氏島beta細胞株にHPC-1遺伝子を過剰発現させるとグリコース刺激に応答したインスリン分泌が抑制された。これらの結果からHPC-1分子は神経伝達物質やホルモン分子の制御性分泌におけるnegative regulatorであることが示された。 2.脊髄後根神経節や小脳顆粒細胞等の培養神経細胞においてHPC-1合成をアンチセンス法により阻害すると1-2日後に神経発芽が促進される事を確かめ、HPC-1分子は神経線維の発芽を抑制する機能があることがわかった。 3.PC12細胞にベクターを用いてアンチセンスRNAを発現させてHPC-1蛋白合成を持続的に阻害した細胞株においては、カテコラミン分泌が促進されていると同時に、電子顕微鏡的観察により微小突起形成が促進されることがわかり、この分子が開口放出に作用すると共に神経発芽現象を細胞内で抑制的に制御している因子であることが確められた。 4.海馬神経細胞では、カイニン酸のin vivo投与による刺激が数時間にわたりHPC-1遺伝子の発現を抑制することが示された。しかしラット海馬の長期増強現象においては、in situ hybridization法及びノザンブロット法によりmRNA量を調べると、その発現はやや減少するものの顕著な変動は認められず、更に詳細な検討が必要とされた。
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