研究課題/領域番号 |
07458258
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
佐々木 成人 (佐々木 茂人) (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生理学研究部門, 副参事研究員 (50110490)
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研究分担者 |
岡 美恵子 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生理, 研究員 (80270669)
内藤 公郷 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生理, 流動研究員 (30270672)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 指向運動 / 眼球運動 / 頚運動 / 橋延髄網様体 / 運動 / 上丘 / 橋・延髄網様体 / 神経活動 / 無拘束動物 / ネコ |
研究概要 |
光スポットをramp波状に色々な速度で移動させ指向運動への効果を調べた。移動速度が400-900°/sでは、ネコは単一の早い頭の運動(head saccade)とeye saccadeで光点をとらえた。この時の頭と眼球運動の潜時はそれぞれ65,80msであった。これ以外移動速度では数回の頭と眼球のsaccadesを行いtargetを捕らえ、眼球、頭の運動の潜時は共に約120-150msに延長し、両者の差は減少した。頭の角速度は400-900°/sで最高になり、それ以外の速度では減少したが、眼球角速度は刺激速度によらずほぼ一定であった。指向運動の時頚筋は潜時約45msで弱いがはっきりとしたburst発火し、続いてhead saccadesに先行して大きなburst活動した。Gap(光点を移動中短時間消す)刺激の後半に導入すると、頭の運動の潜時は変わらず角速度が減少した、一方眼球運動は角速度は変わらず潜時が延長した。Gapを前半に導入すると、頭の運動の潜時は延長したが、角速度および眼球の運動はあまり変化しなかった。指向運動に関係して活動する橋・延髄網様体の細胞には大きく分けて、phasicとphasic sustained typeがある。運動との相関からphasic sustained neuronは頭の短潜時の運動と刺激速度依存性の運動に関係していると考えられた。橋のphasic neuronは眼球運動と刺激速度非依存性の頭の運動に関与し、延髄のphasic neuronは振幅の大きな刺激速度依存性の頭の運動に関与すると考えられた。 以上の結果から頭の運動を制御する経路には、視覚刺激(移動)速度に依存する経路と、あまし依存しない経路の2種類があること、眼球運動を制御する経路は非依存性経路のみから主に構成され、頭の運動を制御する経路は両者により構成されることが分かった。
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