研究課題/領域番号 |
07459012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
丸野 重雄 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60024204)
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研究分担者 |
花市 敬正 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (90252311)
伴 清治 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (10159105)
ロマン ノヴァク 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (90242916)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 生体インプラント / 生体用複合材料 / 人工骨 / ハイドロキシアパタイト複合体 / セメントレス人工関節 / 人工歯根生体活性アパタイト / 電析アパタイト / 人工歯根 / 生体活性アパタイト |
研究概要 |
本研究では、ハイドロキシアパタイト含有ガラス-チタン傾斜機能複合体(HA-G-Ti複合体)と骨との早期結合(骨の初期固定)を促進するための生体活性表面の改質を主目的に、生体外(in vitro)及び生体内(in vivo)の実験を行った。成果の概要は以下のようにまとめられる。 (1)各種HAと複合体形成用ガラスとの焼成時における反応性が、HAの性状(性質、形態、結晶化度、気孔率等)と焼成温度によって異なること、又用いるHAによってHA-ガラス(G)セラミックにおけるホウ素含有アパタイト成分の生成が確認された。 (2)疑似体液(Simulated body fluid:SBF)組成を改良した電解液を(modified SBF)を用いて、(a)電気化学的並びに(b)水熱・電気化学的手法により、炭酸アパタイトを主成分とする骨類似アパタイトを合成した。(a)電解液温度4〜92゚C、電流密度1.3及び13mA/cm^2で生成されたアパタイトの組成形態及び微構造を系統的に調べた。(b)電解液温120〜200゚C、高圧水熱下で合成されたアパタイトの析出・成長挙動と、粒子形態(針状、板状及び顆粒状)並びに棒状単結晶に関する結晶学的知見を得た。 (3)生体活性リン酸カルシウム塩、OCP、TCP及びTTCPの合成、SBF中及び生体内での相転移と生成物の同定、及びこれらとガラスとの複合物質TTCP-G、TTCP+TCP-Gの性質を調べ、その複合インプラントを用いた動物実験を行った。 (4)(2)の(a)により針状炭酸アパタイトを析出被覆して表面改質を行ったHA-G-Ti複合体を作製した。それを日本白色ウサギ及び成犬大腿骨に埋入して、骨との結合強さ(引き抜き法による)の評価・解析及び生体硬組織(皮膚骨及び海綿骨)との結合界面の電顕観察を行った。引き抜き結合強さの平均値で比較すると、電気化学的表面処理をした複合体では、3週及び6週経過後では無処理の場合よりも、それぞれ約1.5及び1.3倍大きな値を示した。すなわち、HA-G-Ti複合体への針状炭酸アパタイトの電気化学的析出は、早期に新生骨の生成を促進する効果があることが実験的に明らかとなった。
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