研究課題/領域番号 |
07505011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大阪電気通信大学 (1996-1997) 京都大学 (1995) |
研究代表者 |
佐々木 昭夫 大阪電気通信大学, 工学部・電子工学科, 教授 (10025900)
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研究分担者 |
早藤 紀生 三菱電機KK, 光・マイクロ波デバイス研究所, 主事研究員
若原 昭浩 豊橋技術科学大学, 工学部・電気電子工学科, 助教授 (00230912)
須崎 渉 大阪電気通信大学, 工学部・電子工学科, 教授 (00268294)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
16,800千円 (直接経費: 16,800千円)
1997年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1996年度: 13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
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キーワード | 自然形成量子ドット / 光量子物性 / 不規則超格子 / InAs / GaAs / InP / GaP / InGaN / GaN / GaAs量子構造 / GaN成長 / プラズマ励起GaN成長 / プラズマ励起InGaN成長 / InGaN相分離 / 自己形成量ドット / 不規則量子構造 / キャリア局在 / 走査型トンネル顕微鏡 / 光励起発光 / 量子構造 / 自己形成 / 発光デバイス |
研究概要 |
間接遷移型半導体であるSiGe系材料からの発光増大を目的として、超格子の各層厚を不規則に変化させたものを作製した。Si_<1-x>Ge_x/Si(x<0.55)では、X値が大きいほど発光が強く、不規則が無い場合に比べて、最大50倍の強さを得た。Ge/Siでは、Si基板では発光強度の増大は望めず、GeSi混晶の緩衝層を成長層とSi基板の間に挟むのが良いことが分かった。 InAs/GaAsを積層した試料を分子線エピタキシァル法により作製した。成長温度を変えて、InAs量子ドット寸法の異なる個々の試料に対し、スペーサであるGaAsの厚さを順次変えた試料である。この試料を評価することにより、InAsの量子ドットが不規則に配列するには、GaAs厚さをInAs量子ドットの高さの2倍以上にする必要があることを見出した。発光は量子効果による増大は観測されているが、詳細については、今後引き続き研究を続けて行く。 InP/AIP量子ドットの実現では、基板の問題を避けるために、InP/GaPによる自然形成量子ドットの研究を行なった。量子効果の現われる寸法の小さい量子ドットの形成は、非常に困難であり、形成されるドットの寸法も大きい。しかし、通常の成長温度550℃から420℃に下げることによって、400-500nmの寸法のものが、25-40nmの小さいものが得られる結果を得た。 InGaN/GaN系材料による量子構造作製について、InNとGaNの格子定数差が大きく、In組成が増すほど完全混和することが困難である。この件については、米国ユタ大学から理論的に指摘されていた。我々の実験により、In組成の大きい区域と少ない区域に分離して存在することを実験的に見出した。現在、この組成分離区域が量子構造を形成し、発光機能増大に寄与していると云う説が出されている。しかし量子効果を得るには、その寸法が大きいため、反対の意見もある。我々の研究で、プラズマ励起の方法により、低温においてでも、より良い混和にする結果を得ている。InGaN/GaNによる量子構造形成において、プラズマ励起がどのように優れているか実験的に調査中である。 以上の基礎的知見が、今後これらを基にした発光デバイス実現への展開に道筋を得たものである。 上に述べた成果の総ては、海外の学術論文誌6編以上に発表している。
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