研究課題/領域番号 |
07505018
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
澤岡 昭 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (40029468)
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研究分担者 |
明石 保 住友石炭鉱業(株), 北海道技術研究所, 主任研究員
田村 英樹 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30188437)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
1997年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1996年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
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キーワード | ダイヤモンド / 掘削ビット / 衝撃固化 / ダイナミックコンパクション / 超硬合金 / 掘削ドット |
研究概要 |
本研究は超高圧衝撃波を利用して、表面に厚さ数ミリメートルのダイヤモンド層をもつ超硬合金(炭化タンステン)製の岩盤掘削用ビット製造の可能性を探るための研究であり、本年度は3年間の研究計画の最終年度である。ダイヤモンド層は表面に3〜7%のシリコンをコーティングしたダイヤモンド粒子の圧粉体に衝撃波を通過させて形成させた。粒間のシリコンはダイヤモンドと反応して炭化ケイ素に変化して、ダイヤモンド粒間の結合材としての役割を果たすことを期待して研究を進めてきた。本年度において得られた研究成果を箇条書きに述べる。 (1)衝撃処理したダイヤモンド固化体の粒界の高分解能電子顕微鏡観察による観察結果、ダイヤモンド粒同士は生成した炭化ケイ素によって結合されるのではなく、ダイヤモンドから転換した高密度ガラス炭素によって結合しており、その中に微細な炭化ケイ素が分散されていることが明らかになった。 (2)上記の炭化ケイ素分散層はナノコンポジット構造であり、粒界の粒子分散強化が期待できる。 (3)ダイヤモンド焼結体中に相当に大きな炭化ケイ素や黒鉛がみられ、これが得られた焼結体の機械的特性を著しく低下させる原因であり、このことを抑制することが、本技術への実用化への鍵であることが認識された。 (4)本研究において開発されたダイヤモンド粒子に対するシリコンのプラズマコーティング方法は画期的なものであったが、本技術を実用化するにはまだ不十分であり、ダイヤモンドにシリコンを極めて均一にコーティングする方法の開発が不可欠であることが分かった。このことによって、本技術の産業化は十分に可能となるであろう。
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