研究課題/領域番号 |
07507004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
山下 博 産業医科大学, 医学部, 教授 (00030841)
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研究分担者 |
稲永 清敏 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90131903)
山下 優毅 産業医科大学, 医学部, 教授 (00028680)
河田 光博 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60112512)
河南 洋 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (00049058)
堀 哲郎 九州大学, 医学部, 教授 (00022814)
椛島 成利 産業医科大学, 医学部, 助手 (80279322)
上田 陽一 産業医科大学, 医学部, 講師 (10232745)
澁谷 泉 産業医科大学, 医学部, 助教授 (50162649)
大磯 ユタカ 名古屋大学, 医学部, 講師 (40203707)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
18,800千円 (直接経費: 18,800千円)
1997年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1996年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | 遺伝性多飲マウス / 唾液腺 / 味覚神経 / 侵害受容行動 / 胸腺 / グルココルチコイド受容体 / バゾプレッシン / 学習行動解析 / バゾプレシン / V2受容体遺伝子 / DNA合成能 / NK細胞活性 / オキシトシン / 抗利尿効果 / 上喉頭神経 / 遺伝性多飲(STR / N)マウス / c-fos mRNA / グルココルチコイド / バゾプレッシン遺伝子 / 脳スライス標本 / パッチクランプ法 / 細胞内Ca^<2+>濃度の画像解析 |
研究概要 |
本研究は遺伝性多飲マウスの高次機能から遺伝子レベルにわたる解析を行ない、種々の環境ストレスに対する神経・内分泌・免疫系応答やその関連異常のメカニズムに迫り、最終的にはこのストレインを用いて環境ストレス応答モデル動物を確立することを目的としている。遺伝性多飲マウスでは、1.ピロカルピン刺激による唾液分泌および唾液腺血流の増加反応が見られず、ムスカリン受容体の異常が示唆された。2.味覚神経の反応性を検討するために、上喉頭神経の神経活動を記録したところ、自発放電が少なく、高濃度の食塩水刺激に大きな応答を示した。3.侵害受容行動を検討したところ、ホットプレートテストにおいて痛覚閾値が低下していた。その機序としてオピオイド受容体の減少によることが示唆された。また、視床下部視索上核の細胞内Ca^<2+>イオンの増加反応においてμオピオイド受容体を介した機構の異常が示唆された。4.免疫能を検討したところ、胸腺細胞数が増加しているがT細胞の分化異常が示唆された。5.グルココルチコイドの受容体の脳内分布を検討したところ室傍核、脳弓下器官、扁桃体、海馬で強い発現が見られた。6.脳内でのNO産生およびNO合成酵素の分布を検討したところ、室傍核で増加していたが、下垂体で減少していた。7.多尿発症時期である8週令前後での視索上核バゾプレッシンmRNAの発現量は、多尿発症時期で減少、発症後では増加していた。下垂体のバゾプレッシン含有量は多尿発症前後で差はなかった。バゾプレッシン及びV2受容体の遺伝子解析の結果、異常はなかった。8.学習行動解析を行なったところ、受動回避テストでは回避率及び回避時間に異常が見られ、モ-リス水迷路テストではいつまでも憶えないものがいた。したがって、遺伝性多飲マウスには種々の異常が見られ、環境ストレス応答モデル動物として有用であることが示唆された。
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