研究課題/領域番号 |
07508005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
土田 英俊 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063461)
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研究分担者 |
末松 誠 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00206385)
石村 巽 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40025599)
小林 紘一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80051704)
武岡 真司 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (20222094)
西出 宏之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90120930)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1996年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 赤血球代替物 / ヘモグロビン / ヘモグロビン小胞体 / 微小循環 / 動物試験 / 酸素運搬 / 酸素動力学 / 肝潅流試験 / 血流動態 / 肝灌流試験 / リン脂質小胞体 |
研究概要 |
本研究では、臨床試験前の赤血球代替物(A:全合成リピドヘム系、B:ヘモグロビン(Hb)小胞体)を対象とした微小循環系において、酸素運搬や溶液物性制御による組織への酸素分布変化を画像処理や定量解析から実施し、前臨床にある赤血球代替物の性能についての、最終評価を目的として実施されたものである。 Hb小胞体アルブミン分散液による90%交換輸血試験では、血液ガス諸値及び各部組織酸素分圧が安定に推移、生存率100%として投与系の安全性も実証された。また、ポリオキシエチレン鎖(分子量5kD)にて表面修飾したHb小胞体の生理塩アルブミン溶液を用い、ハムスターの脱血交換を90%まで達成。経皮透視法による皮下組織の毛管の微小循環動態を顕微観測、血管径の変化、血流速度、有効血管密度、毛細管及び組織の酸素分布との相関などを測定、酸素運搬能力を評価した。その結果、ポリオキシエチレン鎖での表面修飾による凝集体形成の完全な防止効果が確認できた。またいわゆる、アセル型Hb(架橋Hb)に比較してセル型Hb(Hb小胞体)の優れた点と有効度も、体内動態観測から具体的に確認することができた。 摘出肝臓の肝潅流試験から、組織酸素分圧に応じた細胞内NADHの蛍光消光挙動を画像処理システムを用いて観測、Hb小胞体分散液の潅流による組織への酸素運搬を微小循環と関連させた定量的観測も可能にすることができた。 同様に全合成型リピドヘムについてin vitro、in vivo試験を行い、これらが赤血球と同等の酸素運搬能(血液としても同じ)を有することが確認できた。これらの成果は、今後本人工赤血球が臨床評価を終了して、具体的に発展するため必要不可欠であると考えられる。
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