研究課題/領域番号 |
07551003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
乾 敏郎 京都大学, 文学研究科, 教授 (30107015)
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研究分担者 |
小林 哲夫 株式会社イナミ, 開発室研究員
林 武文 関西大学, 総合情報学部, 助教授 (90268326)
可児 一孝 滋賀医科大学, 教授 (60068476)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1995年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 立体視 / バーチュアルリアリティ / ヘッドマウントデイスプレイ / 情報統合 / 運動視差 / 両眼視差 / ヘッドマウントディスプレイ / 視覚と運動の統合 / 情報統合過程 / 両眼立体視 / 運動立体視 / 感度 / 動的立体視 / CG画像 |
研究概要 |
乾は、基礎研究としてマイクロコンピュータを使った立体視システムを試作し、人間の両眼立体視の諸特性を測定している。このシステムでは被験者は偏光メガネを着用し、立体視実験を行う。実験では、奥行きが正弦波上に変化する波板(ここでは正弦波パターンと呼ぶ)を提示し、正弦波パターンの奥行き方向の振幅を変化させ、奥行き変化が知覚できる閾値(立体知覚閾)ならびに最大融合閾を調べた。この実験から、人間の立体視システムの標準的な空間周波数特性が得られた。これまでの立体視のの検査は、主として顔面固定の条件でしかも両眼視差による立体視機能についてのみ調べられてきた。しかし、両眼立体視ができない人も、かなりの立体視能力は持っているはずである。それは単眼立体視によるものである。人間の立体視機能を個々のモジュールの能力と総合的な自然な状態における立体視機能の両者を正しく評価することは、心理学における基礎研究のみならず眼科臨床における応用面においてもきわめて重要である。知覚に対する身体運動の役割は、最近重要視されてきてはいるものの、運動系と視覚系をともに利用するトータルなシステムとして立体視メカニズムを研究している例は皆無である。 本試験研究では、両眼立体視機能のみならず単眼立体視を手がかりとした立体視機能をも定量的に測定する装置の開発を試みた。本装置によって、立体視におけるMTF(空間周波数応答特性)の測定を中心に立体視の基礎データを測定した。また、上記のように立体視は多くのモジュールの相互作用によって形成されるものである。したがって、我々は両眼立体視のみならず他の手がかりによる立体視の諸特性も測定しなければならない。本研究を通じて、モジュール間がいかに相互作用しているかを明らかにしていくことと同時に、これまでのような顔面固定型の装置ではできなかった観察者自身の身体運動をも利用可能な条件で調べる能動的な立体視機能も明らかにすることをめざした。
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