研究課題/領域番号 |
07554004
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒田 和明 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00242165)
|
研究分担者 |
清水 一弥 昭和サイエンス, 技術部, 部長(研究職)
荒船 次郎 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80013415)
神田 展行 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (50251484)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1995年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
|
キーワード | 防振 / 防振装置 / X-振り子 / 機械的フィルター / 重力波検出器 / レーザー干渉計 / 減衰率 / 重力波 / 防振技術 / 周波数応答 / 低周波防振 / 重力波天文学 / 光干渉計 / 地面振動計測 / 受動防振 / 擬弾性 |
研究概要 |
重力波天文学のための重力波検出器の開発において、要となる技術のうちの防振技術について、新しい原理に基づくX-pendulum機構は、観測周波数帯域(数百Hzから1kHz程度)を低周波の方へ飛躍的に改善できる可能性をもつ。このX-pendulum機構を防振装置に応用する技術の開発を行い、その特性のみならず、安価で信頼性の高い特徴を実地に示すことが本研究の目的である。平成7年度は、X-pendulum機構を一自由度の防振装置に応用する設計・製作した。その基本動作の確認と防振性能の測定により、基本的な特性は期待された通りであった。しかし、いくつかの問題点も明らかになった。それらは、X-振り子機構自体から発生する10Hz付近の共鳴による特性悪化と30Hz以上の周波数領域における減衰率の飽和現象であった。平成9年度は、TAMA干渉計に適用することを前提として、これらの改善を目指す設計を施し、実機を製作・調整した。また、これら重力波検出器への応用と合わせて、産業界への幅広い応用を目指すための問題点の検討を行った。この結果、機構学的な調整・バランスをとる設計を行うことにより、問題点の殆どが解決でき理想的な特性に近づけられることを実験で確認できた。また、このX振り子の防振装置には特許が付与されたが、これは産業界で広く応用される可能性が大であることを示している。本装置の最大の問題点は、Xワイヤの支持機構が複雑で調整に時間がかかるということであるが、これを金属ブロックから一体に切り出すことで実現すれば、この問題が一驚に解決でき、重力波以外への応用技術としても期待される。
|