研究課題/領域番号 |
07554009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
新庄 輝也 京都大学, 化学研究所, 教授 (70027043)
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研究分担者 |
山本 英文 関西日本電気株式会社, 研究主任
壬生 攻 京都大学, 化学研究所, 助手 (40222327)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
20,300千円 (直接経費: 20,300千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1995年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 微細加工 / 人工格子 / 巨大磁気抵抗 / 磁性細線 / V字溝 / 微細加工技術 / V字溝基板 / 非結合型GMR / スピン依存散乱 / 巨視的量子効果 / 微細加工基板 / 巨大磁気抵抗効果 / 金属人工格子 / 非結合型MR効果 / 三角溝構造 |
研究概要 |
薄膜作成技術の進歩によって膜の厚さはオングストローム単位で規定され、人工格子の構造制御としては、成長方向には原子レベルで設計図どおりの構造を実現することが可能になっている。ところが膜面内の方向について、サイズや形状を制御している実験例はごく少ない。いわゆる微細加工法は半導体の分野ではかなり広く用いられるようになったが金属や磁性体についての利用はまだ限定されており、技術的にも完成されているとはいえない。そこで表面に微細加工を施した半導体を基板に用いて金属人工格子を作成すれば、新しいタイプの微細構造制御を与える簡便な手法となるのではないか?という考えを基礎に本研究を行なった。まず半導体表面にV字型の微細な溝を1ミクロン程度のビッチで形成し、その表面に非結合型巨大磁気抵抗効果を示す人工格子を作製した。 どうすれば磁気変化率が大きくなるのか?は興味深い基礎研究のテーマであり、実用面でも重要な課題である。人工格子の積層構造と垂直に電流方向をとる方法がひとつの可能性であるが、薄膜の面垂直方向では抵抗が著しく小さくなるために測定が困難である。本研究ではV字溝構造を付加した半導体表面に人工格子を成長させることにより、膜面に垂直に近い方向の電流に対しての測定を可能にし、実際に磁気抵抗効果が増加することを観測した。すなわち、磁性膜の構造制御手法として微細加工を施した基板を利用することが有効であることが立証された。V字溝に対して斜め方向から蒸着すると幅0。3ミクロン程度の細線が作製できる。巨大磁気抵抗を利用すると微小な磁性の変化が検知され、線内の磁壁の移動が観測された。微細加工表面を基板として利用する方法が基礎研究に興味深い試料を得るために利用できることを示した。
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