研究課題/領域番号 |
07554029
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
富岡 秀雄 三重大学, 工学部, 教授 (20024599)
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研究分担者 |
山田 知純 旭化成情報システム(株), サイエンスソフト事業部, 取締役事業部長
小関 史朗 三重大学, 教育学部, 助教授 (80252328)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | MO理論計算 / ソフトウエア / インターフェイス / メニュー画面 / ユーザーフレンドリー / 開殻有機分子 / ラジカル / 三重項カルベン |
研究概要 |
実験化学が計算機の取り扱いも含めて予備的な知識を必要とせず、手軽に利用でき、特にラジカル系のような分子に関する理論計算において誤った結論に至らないような汎用理論計算システムを開発することを目的とした。この目的を達成するために、実験研究者(富岡)と理論計算の研究者(小関)が互いに意見を交換し、グラフィックスの専門家(旭化成、山田)のサポートを受けつつ、開発を試みる。開発にあたっては、既存の有用なソフトウエア(Gaussian94,GAMESSおよびグラフィックスソフトウエアMolgraph)を利用することにより、開発時間を節約し、ユーザインタフェイスおよびこれらのソフトウエア間のインタフェイス部分に重点を置きながら進めた。 計算機の導入後、理論計算ソフトウエア(Gaussian94およびGAMESS)、グラフィックソフトウエアMolgraphおよびネットワーク機能のインストールを行い、開発環境を整えた。次に、MolgraphにGAMESSのための入力データ用メニュー画面を作成し、GAMESSにはMolgraphで表示するためのデータ出力機能(インタフェイス)を追加作成した。 現在までのところ、これらの理論計算システムを我々自身の学会、講演会用の画像作成に利用してきた。また、平成8年9月に第一回講演会を開催し、一般ユーザからの意見の収集を行った。MOLMOLISのウインドウを用いたGAMESSのオプション入力(基底関数、計算方法などの選択部分)に難点があり不十分なので、引き続き改善を行う予定である。 今までの多くの理論計算ツールは、主に理論計算を専門的に行う研究者向けに作成され、計算機の知識を修得していないと利用できなかった。近年、一部のツールはユーザインタフェイスが準備されて、飛躍的に利用しやすくなったが、価格が非常に高かったり、ラジカル分子の電子状態や電子的励起状態を計算する場合には、入力データが極端に難しくなる。理論計算を専門としない研究者にとって、理論計算に多額の研究費を投じたり、計算機の知識を修得しなければならないことはかなりやっかいな問題である。我々の理論計算システムの問題点は、GAMESS部分が無料であるのに対し、MOLMOLIS部分が比較的高額である点と思われる。今後、この点が改善されるように働きかけていくつもりである。
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