研究概要 |
本研究の目的は「材料のマクロな性質とミクロな性質を同時に測定し,解析できる新たな材料物性評価法システムを構築すること」である.具体的には,材料のマクロな性質を光散乱法(動的光散乱と二次元光散乱を含む)から,ミクロな性質を光プローブ法から情報を得て,コンピューターシステムにより両者の視点を考慮し,その物性を画像化して,表現することである. 平成7年度において,時々刻々と入力されるスペクトルを一般のパーソナルコンピューターで処理できるシステム,即ち,分光スペクトル測定解析システムと時々刻々と入力される発光減衰曲線を一般のパーソナルコンピューターで処理できるシステム,即ち,高速発光寿命測定解析システムを構築した. 平成8年度において,時々刻々と変化する散乱相関関数を一般のパーソナルコンピューターで処理できるシステム,即ち,動的光散乱測定解析システムと時々刻々と変化する各角度の散乱強度を前方スクリーンに投影し,その映像を一般のパーソナルコンピュータで処理できる二次元光散乱測定解析システムを構築した.これらの四つのシステムを組み合わせて,希薄溶液中の高分子系,液一液相分離系,温度誘起型体積相転移ゲル,液晶の構造相転移系,液晶/高分子混合系,ミセル溶液系,など様々な系の動的な挙動を測定解析した.その成果は15の論文にまとめられた.
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