研究課題/領域番号 |
07554039
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡会 仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30091771)
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研究分担者 |
福本 敬夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10199268)
渡辺 巌 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50028239)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | マイクロカプセル / 金属抽出 / アルギン酸 / ポリエチレンイミンマイクロカプセル |
研究概要 |
1.水溶性高分子配位子であるアルギン酸及びポリエチレンイミンを内包するマイクロカプセル(Alg-MC及びPEI-MC)を界面縮重合法によって調製し、Cu(II)などの金属イオンの捕集実験を行い、二つのカプセルが共に捕集機能があることを見い出した。 2.金属イオンの捕集条件について、捕集時間、マイクロカプセル量、pH依存性などについて検討し、最適条件を求めた。その結果、捕集が極めて短時間に、少ないカプセル量で効率的に行えることを見い出した。 3.金属イオンの捕集は主として金属イオンと配位子との錯形成に基づいて起こっていることがわかった。また、金属イオンに対する捕集平衡における見かけの生成定数の大きさは、錯体の安定度定数の序列と一致した。 4.種々の金属イオンに対する捕集機能の相違について、捕集前後のマイクロカプセルを光学顕微鏡、蛍光顕微鏡、電子顕微鏡、XPS、NMRなどを用いて観察し検討した。その結果、金属イオンはカプセルの膜と内液両方によって捕集されていることがわかった。また、金属イオンによって捕集量の膜と内液との分配が異なっており、この反応性の差が金属イオンに対する捕集能の差となっていることがわかった。 今回の一連の実験によって、マイクロカプセルに目的とする金属イオンに合わせて膜と内液に異なった機能を有する配位子を内包することにより、選択的な捕集が可能であることを見い出した。これは、溶媒抽出などの他の分離法にはみられない、マイクロカプセル特有の捕集機能である。今後は、さらに捕集機構に関する詳細を明らかにすると共に、上記のような選択的捕集機能をもったマイクロカプセルを合成する必要がある。
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