研究課題/領域番号 |
07554055
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 和芳 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70133923)
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研究分担者 |
山口 泰男 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80005917)
遠藤 康夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00013483)
武田 全康 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70222099)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 熱中性子 / 配向膜 / スペッタリング / 中性子散乱 / 人工格子 / スパッタリング / モノクロメーター |
研究概要 |
高配向度膜を高速で作成するために、ヘリコンスパッタ装置(日本真空技術(株)製)を導入した。予算の関係上、カソ=ドは3基設置可能なところを2基にし、そのうちの1基は強磁性材料もスパッタ可能な仕様となっている。ヘリコンスパッタ方式は、従来のスパッタ方式と比較して、ターゲットと基板の間の距離が長く、平行性の高いプラズマビームを生成できるため、配向度の高い膜作製の可能性が高いとして、この機種を選定した。納入直後、1基のカソード部に真空漏れが発生し、スパッタ装置の立ち上がりが、3ヵ月ほど遅れた。その後、同型装置の基本設計に欠陥が判明し、無償の改修工事が行なわれた。そのため全体計画は約1年遅れている。現在は、装置の慣らし運転および、運転技術の研修を兼ねて、単体金属膜を作製している。今までにわかったことを以下にまとめる。詳しくは、膜作製条件と配向性との関係を系統的に調べた後に、発表する予定である。 銅、クロム、鉄およびゲルマニュームの膜をシリコン単結晶面上に作製した。予想通りエピタキシャル成長と比べて、1桁程度高速で膜が作製出来ることがわかった。作製した膜を4軸型x線回折装置を用いて配向性を評価した。その結果、銅に関しては、配向性はほとんど認められなかった(ただし作製条件を、広範囲に変化させてはいない)。しかしクロムの場合には、高い配向性が認められた。0.2度以下の拡がりで、原子面の配向が得られた。この角度分散は、現在X線や中性子回折実験に用いられているパイロリティックグラファイトを上回るものであり、今後、膜作製条件の吟味などにより、より配向性の高い膜が作製できる可能性がある。
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