研究課題/領域番号 |
07554075
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
仲澤 和馬 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (60198059)
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研究分担者 |
石館 文善 カールツァイス(株), 顕微鏡部, 課長
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 原子核乾板 / 電荷・同位体識別 / 共焦点レーザー顕微鏡 / 明暗両視野顕微鏡 / 画像解析 / 荷電粒子 / 共焦点レーザー走査顕微鏡 |
研究概要 |
1.実用サイズの25cm×25cmの原子核乾板の現像条件の最適化を試みた。その結果、十分満足できる銀粒子密度を得た(約25粒子/100ミクロン)。しかし、現像後の乾板の透明度が悪く、透過反射光量の不足が生じ、画像解析にとって大きな問題となっている。今後、透明度を追求する必要がある。 2.現存する共焦点レーザー顕微鏡では、厚み方向に対して均一な画像採取が不可能であることが、大きさの揃った研磨剤(直径0.5ミクロン)を溶かした500ミクロン厚の乾板において判明した。 3.新しい光学系のテストにおいては、通常の光学顕微鏡を明暗両視野を同時に観察できるように光源を取り付けて、画像を撮った。通常使用する明視野に比して、明らかにコントラストは上がり、光軸方向に0.3ミクロン程度まで、焦点面の位置決めが可能となった。光軸に垂直な方向の分解能も0.2ミクロン程度まで達成できたと考えている。 4.この光学系で、^3He^<2+>及び^4He^<2+>(それぞれ13.5MeV)の画像解析を試みた。まだ、ソフト開発が終了してしないため統計的に論議できる状況にないが、解析のノウハウについてはほぼ確立した。その結果、^3He^<2+>と^4He^<2+>とにおける飛跡の幅が、前者が後者に対して6〜7%太く認識でき、両者の分離が可能であるようにも考えられる。今後、ソフト開発を押し進めることにより、より定量的な論議を可能としたい。 5.飛跡の幅をもとに、円柱に近似した飛跡の体積を比較したところ、^3He^<2+>の方が^4He^<2+>に比して、約2割弱大きめに出ている。これは、現像という処理が、完全にエネルギー損失を反映させていないことを示している。ただし、このように粗く近似した体積の相違によってでも識別の可能性が示唆された。
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