研究課題/領域番号 |
07555003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石原 宏 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016657)
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研究分担者 |
片浜 久 住友金属工業(株), 未来技術研究所, 主任研究員
曾澤 康治 (會澤 康治) 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (40222450)
徳光 永輔 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (10197882)
方浜 久 住友金属工業(株), 未来技術研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1996年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1995年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 超高圧 / 熱膨張率 / GaAs-on-Si / 弾性歪 / アニール / GaAs‐on‐Si / strain-free |
研究概要 |
本研究では、まず超高圧下でアニールしたSi基板上のGaAs膜の光学的特性を評価するために、室温ならびに77Kにおけるフォトルミネッセンス測定を行った。その結果成長直後では1.433eVであった室温の発光ピークが2GPaの超高圧下で400℃、20分間のアニールを行うことにより約0.01eV高エネルギー側に移動し、GaAs基板上に成長した膜と同じ位置になることが明らかになった。これは成長直後に膜に残留していた引張り歪が、超高圧下アニールによって緩和したことを示している。また、発光強度は約20%減少したものの、発光の半値幅は室温、77K共に超高圧下アニールの前後で変化がなく、これらの実験結果より超高圧下アニールはGaAs膜の光学的特性を大きく損なうことなく歪を緩和できると結論した。 次に、デバイス作製時に問題となる超高圧下アニール試料の常圧再アニール効果について検討した。2GPaのアニールによって歪を0にした試料を常圧の200〜500℃で再アニールした結果、膜中の歪はアニール初期の5分間程度で再発生するが、その後はアニール時間を長くしてもほとんど増加しないこと、および再発生した歪は500℃のアニールでも成長直後の値の半分程度であり、500℃以下の温度で再アニールしても完全に元には、戻らないことなどが明らかになった。 最後に、GaAs/Si基板上にInGaP膜を成長させた発光ダイオードを超高圧下でアニールし、エレクトロルミネッセンス特性の変化を観測した。この結果、発光強度は約40%減少するものの、GaAs膜の歪は0になることが明らかとなり、デバイスの完成後にこの方法を適用しても、有効に歪緩和が行なえるとの結論が得られた。
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