研究課題/領域番号 |
07555022
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
前田 京剛 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70183605)
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研究分担者 |
花栗 哲郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (40251326)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
1996年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1995年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 表面インピーダンス / ボロメータ法 / 空洞共振器振動法 / ジョセフソンプラズマ / 空洞共振器摂動法 / Josephsonプラズマ共鳴 / ジョセフソン・プラズマ共鳴 / Bi系 / Tl系 / 次元クロスオーバー / 磁束渦系 / マイクロ波吸収 |
研究概要 |
本研究では、強相関電子系や磁束ダイナミクスの研究にとって重要な情報である高周波インピーダンスを磁場中で高精度に測定するための手法として、ボロメータ法による表面抵抗測定装置の開発、および空洞共振器摂動法による表面インピーダンス測定装置の開発を行った。ボロメータ法の装置は、試料に対する電磁場の方向を指定するために試料を空洞内に設置し、また、測定周波数を変えるために複数の空洞が容易に交換可能な構造となっている。従来ボロメータ法はボロメータの感度の低下によって高温での測定は困難であったが、測定条件の最適化によって80K以上での測定が可能になった。また、これまでのボロメータ法の実験はすべて温度を一定に保ち、磁場を掃引することによって行われていたが、本研究では温度掃引測定に初めて成功した。これは超伝導体への応用を考える際に磁束ピン止めの影響を排除できる点で極めて重要である。この装置を利用し、高温超伝導体のジョセフソンプラズマ共鳴の観測を行った。空洞共振器摂動法の装置では、最高98GHzの共振周波数をもつ温度可変なTE_<011>円筒空洞を製作した。共振周波数と共振線幅の同時測定から表面インピーダンスの実部、虚部が温度、磁場の関数として測定可能になっている。結合度の調整を注意深く行うことにより、共振のQ値として10^4程度の高い値を達成できた。現在、零磁場での試験測定を行っているが、周波数の再現性として約10^<-6>、Q値の再現性として約10^<-3>が得られており、ボロメータ法では困難な磁場中での表面インピーダンスの絶対値測定に有効であると考えている。将来はボロメータ法とこの空洞的共振摂動法を相補的に利用し、様々な物質の磁場中での表面インピーダンス測定を行う予定である。
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