研究課題/領域番号 |
07555062
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鳴海 敬倫 新潟大学, 工学部, 助教授 (20143753)
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研究分担者 |
坂井 樹弘 英弘精機(株), 分析部門, 技師
長谷川 富市 新潟大学, 工学部, 教授 (80016592)
FANG Yi Niigata University Graduate School of Science and Technology Research Associate
方 義 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助手
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 機能性流体 / 液晶 / エレクトロレオロジー / 電気粘性効果 / マイクロ流体力学 / 電気的不安定性 |
研究概要 |
マイクロマシンへの応用を目指し、液晶の電圧印加による配向状態や対流の発生を利用したマイクロ流体システムの開発を試みた。まず、液晶の電気粘性効果を用いたマイクロダンパーおよびマイクロ流体潤滑システムの開発に関しては、直流電場下および交流電場下における電界強度および交流の周波数などの電気粘性効果への影響を実験的に調べた。その結果、直流電場印加時が最も高い電気粘性効果が得られ有効であるが、時間的に不安定であることがわかった。この点も含め、液晶では交流電場印加時が安定した配向状態と電気粘性効果が得られ、ダンパーおよび流体潤滑の制御にも適すことが明らかになった。また、時間的応答も検討した結果、電気粘性効果の応答と光学的応答は同程度であり、実用に耐え得ることが確認された。ただし、10μm以下のすきまでは壁面の影響が現れ、それ以上のすきまの場合よりも電気粘性効果が減少してしまうことが明らかとなった。なお、これらの実験で各種液晶について電場印加時の特性を調べたところ、誘電異方性が正の液晶が本研究の目的には適することがわかった。 また、電場間に発生する対流を利用して方向性のある流れを生じさせる流動システムの開発として、流路の上流と下流で流れ方向に電場をかけ、一方向の流れを発生させる実験も行った。電極間の対流の十分な制御には至らなかったが、櫛歯状の電極を対向させた流路において1方向の流れが発生することが確認された。これは液晶を用いた静電マイクロポンプの作成が可能なことを示しており、液晶の流動を利用したアクチュエータへ発展できると考えられる。 これらの点から液晶はマイクロ流体システムへの応用性が高いことが明らかになった。今後さらに静電場での対流を利用した流動システムの開発を継続して行う予定である
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